何というか、日本らしすぎるのは問題があるんじゃないかと思う話。
全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」開発元破産 赤字続きで発売に至らず
(ITmedia 2019年04月23日 15時23分 公開記事)
全自動で洗濯物を畳むロボット「ランドロイド」を開発するセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(東京都港区)が4月23日、東京地裁から破産開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債額は22億5000万円(債権者約200人)。2014年の会社設立以来、赤字決算が続いていた。
(上記ITmedia記事から引用)
ある先進的な企業が「全自動で衣類を畳む機械」を開発しているという話は、随分前から耳にしていました。その時、色々と関連記事を読んでみましたが、いずれもその着眼点の鋭さや企業のリーダーを褒めたたえる話ばかり。正直、かなり違和感を覚えていました。
いや、一生懸命努力して社会のニーズに応える新しい製品を送りだすということは、大変意義深いことだと私も思います。ただ、社会のニーズを捉え損なっていたり、そもそもそのニーズ自体がほとんど無意味なものだったりしたら……。そこに費やされる労力や金銭が本当にもったいないですよね。
いずれは廉価な機械になるとしても、当初の発売予定は1機 200万円弱だったとか(結局発売されることはなかったけれど)。まして、映像を見る限り、かなり大型の機械。誰が買うんですか……。部外者からの無責任な意見かもしれませんが、出資者もちょっと冷静になるべきだったんじゃないか。
私から言わせてもらうと、そもそも、「衣服を畳む」ということを諦めた方が早いんじゃないかと。洗濯の終わった衣服は部屋のどこかに積み上げておいて、着る必要があるときに、その山からガサゴソと取り出すようにすれば、衣服を畳む必要は一切ありませんよね。
そんなだらしないことじゃダメだ、皆お前のようなずぼら者ではないのだ、と言われそうですが、どうでもいいことに時間を割かないという割り切りも、人生においては重要だと思うんですよね。
コンマリか断捨離か知りませんが、ワードローブを減らして、皺にならない服ばかりにし、畳まないでどこかに適当に置いておく方が、全自動衣服折畳機を利用するよりよっぽど賢明であるように思うんですが、どうでしょうか。
そもそも、寝巻き・作業着も含めてイタリア製スーツしか着ない私には、何の関係もない話ですけどね、オホホ。あ、ちなみにウチではユニクロの事をイタリア製スーツと呼んでいるのですけれど。
/ laundroid The Movie | ランドロイド | セブンドリーマーズ
プロモーションビデオは本当に格好いいんですが……。
で、これと良く似ているなと思うのが、日本の駐車場事情。皆、驚くほど丁寧に、きっちりとバックで駐車していますよね。
混雑している駐車場でも、堂々と人を待たせてバックで駐車したり。確かにバックで駐車した方が速いケースもありますが、そのまま前に車体を突っ込んでくれたら、こっちは待たなくて済むんだけどな〜なんて思うケースもよくあります。何度も何度も切り返して車体を丁寧にブースに入れているんですが、人を待たせてまで頑張るほどのことかいなと。
あるコンビニでは、「近隣住民のご迷惑になりますので『前向き駐車』をして下さい」とでかでかと表示されているんですが、皆、判で押したように後向き駐車(わざわざバックして駐車する)。この国の住民はどこまできっちりしているのか(笑)。
こういうのって、日本らしすぎる風景なんじゃないかと思います。そりゃブースからはみ出すのはマナー違反ですが、はみ出さない限りは、サッサと停められる方法でいいじゃないか。
実際、欧米では車体を前から突っ込む駐車方法が主流らしい。切り返し切り返ししてバックで駐車場に停めたりすると、強盗などの犯罪行為をたくらんでいるのではないかと怪しまれるとの由。犯罪行為の後で即座に走り去ることができるというわけですね。たくさん買物をした時なんかも、車体後部が壁だったり他車だったりすると、トランクを開けにくいので、いつでも必ずバック駐車というのは不合理だと思うんですが……。
きっちりしているのは悪い事ではありませんが、この国の住民はどうも行きすぎることが多いように思います。もうちょっといい加減でいいんじゃないかなあ。
まあ、ずぼら者の戯言とお聞き流しくだされば。