大阪市立小学校の学校選択制

10月は少し落ち着いて色々なことに対処できるかと思っていたんですが、妙に忙しくなっており、ブログを更新する暇がなかなかありません。ま、ブログの方は焦らずのんびりやらせて頂こうかと思います。

さてさて、先日、天王寺区役所の方からお電話を頂きました。内容は、「大阪市立小学校の学校選択制」についてのアンケートです。市政の変化により、近時「学校選択制」の話が浮かんできたため、各区で意見をとりまとめているとの由。

以前、息子の通う小学校側からは、区政担当者から説明会があるので出席するように、との連絡を頂いていたんですが、私も妻も仕事で忙しく、(言っては悪いですが)学校選択制の採否ごときで時間を取るわけにゆきません。小学校側には欠席の旨を伝えていましたが、欠席者には区役所職員が戸別訪問により制度説明をするとのお話でした。

今までより随分親切になったといえばいえるんですが、各施策につき「区民の意見を聞いたんだからこれでいいのだ」と強弁されることも十分にありえるわけで、諸刃の剣ではあります。

大学で憲法学や政治学を一通りやってきた者としては(結構成績優秀だったんですよエヘン)、冷めた目で見ることになってしまいます。ちょっと難しいことばで言えば、地方自治において直接民主制的システムをどこまで推進すべきかという話なんですが、今、大阪市ほどこのことが問題になっている自治体はないでしょうね。


さて、先のお電話は、戸別訪問の日時を決定したいとの話だったんですが、忙しい私としてはこのまま電話で対応してもらえれば有り難い。役所側もそちらのほうが都合が良いとのことで、早速意見交換です。

役所の方は、役所・学識経験者がとりまとめた制度概要を、丁寧に説明して下さいました。

学校を選択できるのは、小学校入学時と中学校入学時のそれぞれ一度きりで、複数回は選択できない

天王寺区全域を完全に選択自由とする案、天王寺区をブロック化してその中で選択自由とする案、隣接区とブロック化しその中で選択自由とする案の3案がある

本来の校区に住んでいる子どもが優先的に入学する
他校区の子どもには優先権なし

物理的に満杯であれば他校区からの受け入れなし

学校選択制を採ることによって教室などの増築は行わない

といった話を伺いました。正直に言えば、私の息子はすでに小学2年生ですし、中学校もどこに行くか未定なので、現時点での私&息子にはほとんど関係のない話です。塾に通う生徒のことを考えても、既に小学生・中学生以上になっている子達ですから、その面でもやはり関係の薄い話です。

ただ、ある程度地域の事情を知るものとして、個人的な意見は伝えておきました。もちろん私も大阪市の教育状況が改善されればいいと思いますが、現時点での状況や施策はかなり矛盾した状況にありますので……。具体的な意見はやや政治色を帯びるのでブログには示さずにおきましょう。


学校選択の先に見える「大阪市立小学校の統廃合」という問題がありますが(というかこっちが本丸じゃないんでしょうか)、この問題に関しては、以前書いた記事が検索サイトでかなり上位に表示されるせいか、よく参照されています。大阪市の関連ウェブページより先に来ているんですよね(笑)。

大阪市立小学校の統廃合:国語塾・宮田塾のブログ

担当者の方にも趣旨を説明し、そちらに私の意見はある程度集約されているのでよろしければご覧下さいとお伝えしておきました。勤勉な職員さんであれば閲覧されるんじゃないでしょうか。

個人的にはあまり興味のない問題なので、一市民・一区民としての義務感でお話しさせていただきましたが、こんなことで子どもや家庭を振り回さなくてもいいのに、というのが正直な気持ち。

よろしければ、こちらの記事もどうぞ。

政治に左右されない学力:国語塾・宮田塾のブログ