以前から、大阪市教育委員会は、少子化に対応すべく大阪市立小学校の統廃合を目指していましたが、今後、新市長の下で、一気に統廃合が実現しそうです。
報道(2012.01.05毎日新聞の記事)によると、2014年度末をめどに、全297校の市立小学校を統廃合する再編プランの作成を指示しているとのことで、具体的には全体の3分の1にあたる101校を統廃合する方針のようです。
<参考記事>
橋下・大阪市長:市立小1/3が統廃合対象 14年度末めど、再編プラン指示 – 毎日jp(毎日新聞)
大阪市の場合、小学校の校区というのは、地域コミュニティーとかなりの部分で重なりがありますから、その変更・廃止は住民から大きな反発を受け、そうそう簡単には進みません。しかし、新市長曰く「住民の合意がどうこうと言っていたら何も進まない。学校選択制で選別にさらし、統廃合を促すしかない」とのことですから、今回は一気に統廃合が実現する可能性が高いでしょう。
新市長を選んだ時点で、こうなることは自明だったわけですから(ですよね?)、あまり感慨はありませんし、その是非は政治問題になりますから、このブログの出番ではありません。ただ、どういう影響が出てくるのか、その予想だけを記しておきたいと思います。
全学年で11学級以下の小規模校が統廃合の対象とされますが、これは報道にもあるように、全大阪市立小学校の3分の1にあたります。当塾には、色々な小学校から生徒が来ていますが、そうした小規模校の生徒は珍しくありません。
ちょっとかわいそうなんですが、そうした小規模校は近隣の学校に吸収・統合され、生徒は転校(というのだろうか?)を余儀なくされることになるでしょう。通学は少し面倒になることが予想されます。なお、近い将来導入される学校選択制も考え合わせれば、小規模校の生徒減少は一気に進むかもしれません。これは、廃校の地ならしになると思われます。
廃校跡地の使い道が気になります。住民のための避難場所として放置してもらえれば有り難いんですが、いずれ民間に売却されるであろうというのが私の予想です。この場合、旧来の住民にとっては、学校だけでなく、避難場所も遠くなることを意味します。
生徒を受け入れる側の大規模校の方も、それなりに混乱はあるでしょう。生徒数が増えれば増えるほど、指導や人間関係が薄くなることは間違いありません。
ここ数年の全国学力テストでは、秋田県の成績がトップでしたが、その要因は下記三点にあります。
1.少人数指導
2.家庭などとの連携
3.指導者の熱心さやスキル
<参考記事>
全国学力テスト(2008年) #1:国語塾・宮田塾のブログ
このことを考え合わせていただければ、賢明なるブログ読者の方々には、小学校の大規模化が何を意味するかがよくお分かりいただけることと思います。
上記のような状況下では、地域小学校の状況を把握・理解し、少人数でキッチリ指導できる塾の重要性が、今まで以上に高まることと思われます。
当塾(完全少人数制宮田塾)の重要性がより高まるということもでありますので、事態の推移を見すえつつ、対応の準備を万全にしておきたいと思います。