ラップ・ミュージックの話

たまにはラップ・ミュージックの話。

1970年代、後に「ヒップホップ」と名付けられることになる文化がニューヨークで勃興します。ラップ・ミュージックやブレイクダンスといった音楽・ダンスを中心とした都市型黒人文化とでも申しましょうか(堅苦しいな)。

日本に本格的に「ヒップホップ」が紹介され始めた頃、私は中学生~高校生ぐらいだったように記憶しているんですが、「ラップ・ミュージック」などというのは一過性のブームであろうと考えていました。

というのも、サンプリングされるのは、ジェームズ・ブラウンのファンク色の強い曲、P.Funk一派の曲などが多く、あまりオリジナリティが感じられませんでしたからね。ラップを聴くぐらいなら、J.B.やP.Funkを聴けばいいんじゃないのか。加えて、トラックに機関銃の如く乗せられる歌詞(語り?)は、全編スラングといってよいほどで、言葉の壁・理解の壁を感じざるを得なかったのです。流行するにしても、アメリカの局地的文化として終息するだろう。

ちなみにサンプリングとは、「過去の曲や音源の一部を引用し、再構築して新たな楽曲を製作する音楽製作法・表現技法」のことです。(wikipediaより引用)

いやいや、考えが浅かったですね。

その後の「ヒップホップ」「ラップ・ミュージック」の世界的隆盛は私が説明するまでもないでしょう。ポピュラーミュージックの多くが「ラップ」の洗礼を受けたと言っても過言ではありません。

ただ、個人的にはあまり熱心に追いかける気持ちにはなれない分野でもあります。単調なトラックが多いことに加えて、歌詞の中身が低いレベルで定型化しているムードがあるんですよね。カネ・女・ストリートギャングの暴力的抗争(実際にギャング出身のラッパーが抗争に巻き込まれて殺害されたケースも多数あり)。ある意味、構造的には日本の演歌界に似ているかもしれません(演歌ファンの方すみません)。

しかし、時々気になるアーティストがいます。今ならやはり、Kanye West (カニエ・ウェスト)です。

長くなりそうなので、カニエ・ウェストの話は別の記事で。