Jamiroquai(ジャミロクワイ)というグループがあります。CD売り上げは数千万枚と聞きますから、非常にポピュラーなバンドですね。
ここしばらく活動の話は耳にしませんでしたが、ソニーとの契約が満了し、マーキュリーに移籍したらしい。で、来月11月にニューアルバム “Rock Dust Light Star” が発売されるとのこと。
私の場合、最近はCD店に行くことがめっきり少なくなり、ネット上の iTunesMusicStore をウロウロすることの方が多くなってしまったんですが、そのせいか、発表直後の曲やアルバムを購入することが少しづつ増えています。iTunesMusicStore だと、ほとんどの曲がその場で試聴できるんですよね。これは大きい。
このJamiroquai、アルバムに先行してシングルの “White Knuckle Ride” を発表しているんですが、発売当日に見つけて購入しました。
大ファンという訳でもないんですが、よく考えてみると、今までに発表されたアルバムはだいたい持っています。何となくリーダーの Jason Kay (ジェイソン・ケイ、通称ジェイ・ケイ)に共感しているんだろうと思います。
我が家で最近ヘビーローテーションになっている “White Knuckle Ride” を聴きながら、何故に親近感を覚えるのかつらつら考えてみました(音楽を聴いてモノを考えるのが大好きなんです)。
Wikipediaで調べてみると、J.K.と私は生年が1969年でいっしょなんですね。ということは、音楽生育歴が似ているということでもあります。
私も、親戚のお兄ちゃんの影響や両親の嗜好から、小学低学年から欧米のポピュラー音楽に親しんで成長してきました(より正確には「浸って」育ってきた)。
となれば、J.K.も小学生頃に1970年代後半のいわゆる「ディスコ・ミュージック」の洗礼を受けてきているはず。そして、探求心が芽生えてきて、後追いで「ソウル・ミュージック」や「ファンク」を研究してきた人なんじゃないだろうか。彼の音楽を聴いていると、そんな気がします。
私は音楽的才能が全くないので、単なる「聴き専」ですが、J.K.の場合は、そうしたバックグラウンドを現代的に洗練された形、かつ、万人に理解しやすい形で提示してくれているのでしょう。
少し細かい話になりますが、彼の音楽表現が、サザン・ソウルやブルースという方向(つまりポピュラリティを得にくい方向)に向かっていたらどうなっていたのだろう。少し興味のあるところです(多分レコード会社は許さなかったでしょうが……)。
ちょっと塾のブログらしくするために、英語の話を付け加えておきます。
「knuckle」は、指の付け根の関節 。
「white-knuckle」は、白くなった指の付け根の関節。恐怖や興奮で手に汗握る状態、ひどく緊張している状態を表します。
したがって、「white-knuckle ride」は、恐怖や興奮で手に汗握る乗り物。英英辞典を見ると、”a ride at a fairground that makes you feel very excited and frightened at the same time” (OALD the 7th)とありますので、特に屋外市なんかに設けられるローラーコースター的なものを指すようですね。
Jamiroquai – “White Knuckle Ride” – walk on
しかし、この映像を見ると、パフォーマーというのは大変な緊張を強いられる仕事だと感じます。自分のパフォーマンスを数万人が今や遅しと待ち受けている、バンドメンバーもリーダーの自分に敬意を払っている。今からの数時間、自分の歌やダンスで数万人を魅了し続けねばならない……。
ちょっと想像できません。これが「授業」だったら、数万人の聴衆相手でも全然緊張しないという気がするんですけどね。授業というのは、「自分」ではなく「学習内容」に意識を集中してもらうものだからでしょうか。
もう少し長い映像をご希望の方はこちらをどうぞ。
White Knuckle Ride – Montage