近々緊急事態宣言が発令されそうな大阪ですが、今のところは「まん延防止等重点措置」が実施されています。
4人以下でのマスク会食を徹底することや、要請により短縮された営業時間以降に飲食店等にみだりに出入りをしないことなどを内容としているわけですが、この状況下でどうして会食が必要なのか、どうして飲食店に出入りする必要があるのかなど、そもそも根本から意味のよく分からない措置だと個人的には思っています。
それはさておき、私が気になるのは「まん延」という表記です。もちろん、法令は常用漢字の範囲内で表記せねばならないというルールがあるため、「蔓延」と表記していないということはよく分かっています。ただ、そのルール自体にどうも納得がいかない。
小学低学年の子どもや、ちょっと漢字の苦手な子どもがよく書きますよね、「漢字」を「かん字」とか、「感情」を「感じょう」とか。子どもはまだ発展途上ですから全く構いませんが、大の大人がこれをするのは少々恥ずかしい。国が公式にそうした表記を認めるのはどうかな、なんて塾の運営者としては思ってしまうわけです。
加えて、表音文字であるひらがなで「まん」と言われてもイメージは湧きませんが、表意文字である漢字の「蔓」だと(ちゃんと勉強していれば)イメージが強く湧きます。この字は草冠があることからわかるように、「つる草・つる」を表します。つる草って、あっという間に伸び拡がりますよね。そこから「(つるのように)はびこる」というイメージにつながってゆく。
ましてや「まんぼう」などと略された日には、魚の「マンボウ」しかイメージとして湧いてこないですよね。ちなみに魚のマンボウは「翻車魚」と書くのですぞ。
私が最初にニュースで「まんぼう」なる言葉を聞いたとき、いの一番に連想したのは次の曲。トニー谷は「ブクブク・マンボ」でこの騒動を予言していたのかも……いや、してないか(笑)。
トニー谷 ブクブク・マンボ