ウチの息子は大の自動車マニア。放っておくと、 日がな一日自動車関連の雑誌を読んでいたり、自動車のカタログデータを眺めていたりしています。私には何が面白いのかさっぱり分かりませんが、息子にとっては無上の楽しみらしい。
先日も、机に向かって一生懸命何やら書いているので、感心感心と覗き込んでみると、アジア諸国の新興メーカーの自動車と欧州有名メーカーの自動車の対応表を作成しています。おいおい、そんな暇があったら勉強しろよ(笑)。
何でも、アジアメーカーの自動車は欧州車のデザインを真似しているものが多く、その対応を調べることがとても楽しいらしい。OEMによる自動車生産のことを言っているのかと尋ねると、それはとうの昔に研究したそうで、今はパクリ車種の元ネタを探ることに腐心しているらしい。何じゃそりゃ。
だいたいパクリ車なんて下らないだろう、高級車を調べた方が面白いんじゃないの?と言うんですが、それはそれ、これはこれらしい。デザインやコンセプトをパクる厚顔無恥さを見るのが楽しいとか……。
バイクなら私のフィールドですが、確かにアジア諸国には悪質なバイクメーカーがあります。「カワサキ(川崎重工)」のパクリ「カワセキ」とか、「HONDA」のパクリ「HONGDA」とか。
いずれにせよ、悪意のあるパクリは恥ずかしいよな、ということで話は別の方向に。
「なぁなぁ、今度お笑いのコンビを組もうと思うねん。相方にはおっちゃんの格好をさせて、パパは顔を白塗りにするねん。で、おっちゃんが『いいじゃないの』と言うのに反応して、『ダメダネ〜 ダメダネ〜』って言うねん。」
(呆れ顔で)「コンビ名は?」
「『ジャパン電気連合』って名前にしようかと思ってるよ。」
「完全にパクってるやんか!何年も前に流行ったネタやんか!そもそも全然面白くないネタやし!(笑)」
「マジで?うわ〜パクられた〜!先を越された〜!大儲けするチャンスだったのに!悔しいわ〜!」
「ないないない(笑)。」
「それはそうと、今度漫画を描こうと思ってるねん。」
「でも、パパ死ぬほど絵が下手やんか。」
「親を貶すなぁ〜!まぁ、絵の勉強をして上手くなってからの話やと思ってくれよ。」
「で、どんな漫画なん。」
「うん、近未来の話でね、人間を食べる恐ろしい巨人がいて、その巨人に怯えながら、城壁の中で暮らしたり闘ったりしている人々の物語やねん。いつ襲ってくるかわからない巨人に恐怖しながら、ちょっとした劇を演じることが唯一の楽しみになっているという設定で行こうかと。」
(やっぱり呆れ顔で)「で、なんていうタイトル?」
「『寸劇の巨人』っていうねん。」
「パクってるやんか〜。しかも微妙にしょーもないダジャレが入ってるやんか〜(笑)。」
「マジで?うわ〜パクられた〜!先を越された〜!映画化間違いなしと思ってたのに〜!巨万の富を得るチャンスだったのに!悔しいわ〜!くっそ〜リヴァイ兵長!」
「どこまでもパクリやんか〜。」
「あと、バンドを組もうと思ってるねん。思いっきり売れ線狙いでいくねん。目立つようにバンドの一人にピエロの格好をさせようかなって思ってる。」
「はいはい、一応聞いとくわ。バンド名は?」
「『CHIKYU NO OWARI』ってバンド名にしようかなと。愛称は『チキュオワ』。」
「それも完全にパクってるやんか〜。」
「マジで?うわ〜パクられた〜!先を越された〜!ドームツアー間違いなしと思ってたのに〜!大金持ちになるチャンスだったのに!悔しいわ〜!『俺以外俺じゃないの』という曲も書いといたのに〜!」
「それ、全然違うバンドやんか。そうそう、知ってた?ベッキーって、ゲスの極みだけじゃなくて、セカオワのメンバーとも昔付き合っててんで。」
「うそ!マジ?知らんかった!そうやったんや!」
「嘘だよ。パパもだまされやすいね(笑)。」
「ムキャああぁぁ!親をだますなぁ〜!」
ま、いずれにせよパクリはいけませんね。これからも真面目にこつこつ働こうと思います。