物は言いよう

大震災による死者・行方不明者を合算した数は、このブログを書いている時点で2万人を超えています。現場では、報道できないような悲惨な風景が今なお広がっているのかと思うと、慄然とします。

多くの有名人が、慈善活動を行ったり、寄附金を送ったりしていますが、素直に素晴らしいことだと思います。「売名行為」だと非難する人もいるようですが、売名行為の何がいけないのか。それで人が救われるならば、売名行為バンザイです。少なくとも、私が被災者ならば、売名行為大歓迎ですね。

それはともかく、責任ある立場の人々から、無責任な言葉が漏れ聞こえてくるのは、(毎度のこととはいえ)残念な気持ちになります。

「地震は天罰だ」とのたまう某首長。「この地震、本当に起きてよかった」と言う某議会議長。

確かに、マスコミが言葉尻を捉えて報道している面もあるかもしれません。しかし、公的な場で公的な立場の人間が話す内容ではありません。いくら別の言葉を添えて別の文脈において理解させようとしても、被災者・犠牲者親族の心を深くえぐってしまう暴言でしょう。

「地震は日本人全体に降りかかった天からのメッセージだと捉えたい」「地震が起きたが、被災しなかった地方としては、これを大きな参考材料として住民の安全を守りたい」などと何故言ってくれないのか。

インパクトやウケを狙っているんでしょうか、それとも、ただ単に考えが浅いだけなんでしょうか?いずれにせよ、「売名行為」の方が、アクションを伴っているだけ、はるかにマシです。

言葉というものは、言いよう一つで大きく受け止められかたが違ってしまいます。責任ある立場の方々には、Twitterのように「つぶやく」暇があれば、真摯で骨太な言葉を住民に届けて欲しいと思っています。