淡河(おうご)の豊助饅頭

午前中に少し空き時間ができたので出かけてきました。もちろんバイクです。特に目的地は決まっていなかったんですが、何となく走っているうちに宝塚に。今日はどこに向かおうかな……。そうだ、京都行こう……じゃなかった、淡河(おうご)行こう。

とある雑誌で淡河特産のまんじゅうが取り上げられており、近いうちに行ってみようかなと思っていたのでした。ちょうど良い機会です。以前から山陽自動車道の淡河パーキングエリアは何度も利用しているんですが、下道を走ったことはなく、高速道路の上から「なんかのんびりした感じのええところやなあ」と常々思っていたんですよね。

ところで、淡河(おうご)って、どんな場所かご存知でしょうか。失礼ながら、大阪人にはあまり馴染みのない土地ですよね。行政区分的には「兵庫県神戸市北区」ということになるんですが、とても神戸市とは思えないのどかな場所です。

魅たくなる町、淡河町

というわけで、宝塚からあえて船坂峠を越えて有馬温泉へ。有馬からは有馬山口線バイパスを通って流通センターの方へ。そこから県道38号線を西進します。
(ちなみに、有馬山口線バイパスについての記事を書いたことがあるんですが、この記事、調べてみると、毎日のようにどなたかが検索・アクセスして下さっているようです。お役に立てているようで何より。)

県道38号線は、軽トラなんかも多く、流れの遅い道なんですが、田んぼを縫うように走っている道なので、とても爽快感があります。むしろ、田んぼの香りを楽しみながら、トコトコと進むのが快適なぐらいです。

で、到着したのは淡河にある和菓子店「満月堂」。明治15年に創業して今まで続いているのは伊達ではありません。「創業は易く守成は難し」って言いますからね。

バイクを駐めて、店に入ろうとすると「カコン!」と大きな音。振り返ると鹿威し(ししおどし)です。風流だなあ。

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店内で名物「豊助饅頭」をいただきます。二つで100円強なんですが、おいしい!薄皮に包まれたこしあんは上品な味わい。セルフサービスのお茶まで用意してあるなんて嬉しいじゃないですか。

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店頭にも書いてありましたが、創業者のプロフィールがいいんですよね。満月堂のホームページから引用してみます。

丹波篠山の出で、若い頃から諸国を歩き、浄瑠璃を語れば花も生ける。そんな風流人であった初代・豊助が、縁あって淡河(おおご)で元禄期からの家柄を誇る土地の菓子屋の娘と結ばれ、独自のまんじゅう作りの秘法をあみだし、明治15年に淡河本陣前に店を出したのが満月堂の始まりです。

和菓子しか知らないというのではなく「浄瑠璃を語れる」というのが好感度大です。浄瑠璃を語るという創業者の柔らかさ・教養が、実は今までお店が続いている理由だったりするのかも……なんて思いながら、むしゃむしゃ(笑)。

少し家族のために饅頭を買い求めた後、帰宅の途に。は〜楽しかった。