京コンピュータ見学記

2012年3月4日(日曜日)、京コンピュータを見学してきました。

京(けい)コンピュータとは、独立行政法人理化学研究所計算科学研究機構の所有する次世代スーパーコンピュータ。演算速度が毎秒1京回というところから、「京」と名付けられています。現在、世界一の性能を誇るスーパーコンピュータです。

某国会議員が仕分け作業の過程で、「二番じゃだめなんですか?」とのたまい、有識者達から失笑を買っていましたが、あれは、この京コンピュータをめぐるやりとりでした。あのとき、理化学研究所理事長の野依先生が激怒されたということを聞いたことがありますが、むべなるかな。

スーパーコンピュータの解説自体は私の能力を超えますので、ご興味のある方は、下記公式サイトをご覧下さい。

スパコン 京コンピュータ|独立行政法人理化学研究所 計算科学研究所(AICS)


今回のブログ、実は京コンピュータで書かせてもらったんですが、すごい性能ですね。普段は書くのに30分かかるブログの記事が、たった3秒で出来上がってしまいます!

というのは、もちろん真っ赤なウソです(笑)。いくらコンピュータの演算速度が速くとも、それを扱うのはやはり人間。愚にも付かないブログは、普通のパソコンで十分です。京コンピュータのようなスーパーコンピュータは、(日本人だけではなく)世界の超一流の理系研究者達が、最先端レベル・国家的レベルの研究に用いてくれるはず。

私が思うに、こうした研究部門・基礎部門に資金をケチる国は、長期的に見て弱体化してゆく国です。ちょうど、教育費をケチる家庭が、長い目で見れば、下り坂を下ってゆく家庭であるのに似ています(このあたりはまたブログ記事にしたいと考えています)。


この京コンピュータ、神戸市のポートアイランドにあり、我が家のある大阪からそれほど遠くないので、一度内部を見学したいと思っていたんですが、公開日が仕事の日と重なっていたりして、なかなかその機会に恵まれませんでした。

今回のイベント(「世界一の「京」を書いて、見よう。」)は、2012年秋の本格稼働に先立つもので、一般人向けの講演会なども実施されていたんですが、私たち家族は、第三部の「「京」見学会~世界最速のスパコンを見に行こう!~」だけに参加させて頂きました。

私自身が京コンピュータを見たいのはもちろんなんですが、息子にも、「こういうのが一流の研究施設なんだよ」と見せておきたかったんですよね。当日、お子さん連れのご家庭も結構いらっしゃいましたが、おそらく私と同じ思いの方々じゃないでしょうか。


さて、ここからはフォトレポートと行きましょう。

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ポートライナー最寄駅の名称も「京コンピュータ駅」に改名されています。駅構内のポスター。

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建物の外観です。以前訪れたときは工事中でしたが、今は立派な建物になっています。

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ゆったりとした敷地。手狭な日本の国立大学内とは異なり、開放感があります。

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館内に入ったところには、立派な「京」の文字が。横文字より漢字一文字の方が格好いいですね。

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京の一部分が展示されています。大きめの業務用冷蔵庫といったムード。

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確か通信関連の説明モデルだったかと。記憶が曖昧ですみません。

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スーパーコンピュータ本体です。大きい!柱の無い構造の大きなフロアに、見渡す限りコンピュータが整然と並んでいます。映画『マトリックス』を思い出します。

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帰りに気づいたんですが、入口のところにこんなオブジェが設置されています。この算盤の珠みたいなのは何を表しているんだろう?と思って数えてみると、黒珠が17個。なるほど、1京=10の16乗ですから、1が1個と0が16個を表しているんでしょう(多分)。

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神戸大学の施設も併設されています。

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京コンピュータ前の敷地です。ポートアイランドは医療研究施設などを中心とした先端研究都市を目指しているんですが、神戸市が思うようには用地売却は進んでいないようです。

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見学記念にクリアフォルダを頂きました。わーい。

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こんなバッグも頂きました。ただの冷やかしなのに、有り難いことです。

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バッグの裏側。算盤教室のようです。

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帰りは神戸空港に寄り道。ゆったりした感じの良い空港ですが、今後の身の振り方が難しい空港でもあります。

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神戸空港内には、Kawasakiのバイク(Ninja ZX-10R)も展示されていました。川崎重工は神戸や明石が本拠地ですから、不思議ではありません。私、Ninja1000には乗ってみたことがありますが、このZX-10Rは未体験。戦闘的なムードがとてもいいですね。

<参考記事>
スーパーコンピューター in 神戸:国語塾・宮田塾のブログ
京コンピュータ完成前の訪問記です。