「ハリー・ポッター」人気の理由

先日書いた「風呂読書ノススメ」ですが、風呂場で読んでも、強く心に残るものは残ります。風呂場で読んだ中で最も面白かった本(かつこのブログで紹介するに適している本)の一つが、「ハリー・ポッター」シリーズ。今更何を言っているんだ、とお叱りを受けそうですが……。

「ハリー・ポッター」シリーズが流行しだした頃、 当塾の小学高学年の塾生数名が面白い面白いと言っていたんですが、「30代のおっさんが小学生に影響されて読書するってどうよ?」という気持ちで特に読もうとは思わなかったのでした(ゴメン)。

ある日、ブックオフに「風呂本」を買い付けにいったところ、105円コーナーに「ハリー・ポッター賢者の石」と「ハリー・ポッター秘密の部屋」が。特に深い考えもなしに、買い物かごに入れたのでした。で、読んでみると、これが面白い。なかなか止められず、ついつい入浴時間が長引くぐらいです。このシリーズ、大人が読んでも楽しいんですが、子供にはもっと楽しいんじゃないでしょうか。小学生時代の私がこの本を手にしていたら、間違いなくハマっていたと思います。私、現在39歳ですが、ハマる小中学生の気持ちは良く分かります。

以下、小中学生が「ハリー・ポッター」にハマる理由の分析。

● 今は恵まれない境遇に置かれているが、「ここ(現実世界)」ではない「どこか(魔法世界)」に自分本来の居場所がある。
● その場所での自分は、実力を十分に発揮でき、誰もが一目置くエリート的・スター的な存在である。
● 心から信頼できる親友が存在する。
● 加えて淡い恋愛ムードもある。
● 自分と真剣に向きあってくれる有能な教授。
● 学校で学ぶのは「魔法」といういかにも面白そうな内容。授業内容も面白く役立ちそう。
● 日本では馴染みの薄い寮生活で友情(または淡い恋愛感情)を育める。各寮同士がライバルになっていて、寮内では一体感が味わえる。
● スポーツ(空飛ぶ箒に乗るクィディッチという競技)による一体感、しかも自分は中心選手。
● 適度に嫌な生徒・ライバル・先生がいる。鼻を明かす相手として必要。

他にも色々ありますが、これって小中学生が学園に求める全てではないでしょうか。映画が存在することもあって、自己像や友人像、学校生活のシーンも頭の中に描きやすいですしね。

読んでいると私も「ホグワーツ魔法魔術学校」に入学したくなります(39歳のおっさん生徒……。浮きすぎ!)。ダンブルドア先生は苦笑いしながら励ましてくれそうですが、スネイプ先生にはボロカスに苛められそうです。