クラフトワーク・放射能 (Kraftwerk・Radioactivity)

Youtubeで何となく「radioactivity(放射能)」と検索してみると、Kraftwerk(クラフトワーク)というユニットのライブ動画が先頭にでてきます。なるほど。

(このKraftwerk、ドイツのバンドですから、本来はクラフトヴェルクと呼ぶべきだと思うんですが、日本ではクラフトワークいう読みで通っているので、この記事でもそれに従っておきます。)

音楽好きな方ならよくご存知だと思いますが、クラフトワークはエレクトロニックミュージック・電子音楽の元祖です。1970年の創業(?)以来、本家本元としての威厳を保ちながら、ポピュラリティと前衛性の奇跡的なバランスを取り続ける稀有な音楽集団、とでも定義しておきましょうか。

無機的なイメージは楽曲だけではなく、ステージアクションにも現れているんですが、これがまた格好いい。「エレクトロニックミュージック」と聞いて想像する風貌・動きそのものなんですよね。音楽シーンに与えた影響は計り知れず、電子音楽を考える際、絶対に避けて通れないグループの一つです。当然のことながら、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)もクラフトワークがいなければ存在しなかったグループです。

メンバーはクラシック畑出身とのことなんですが、楽曲の緻密さはその辺りから来るものなのでしょう。汗一つかかないステージ上のイメージとは異なり、実際はかなり「やんちゃ」な人達のようですが……(笑)。

ご興味をお持ちの方のために、いくつかの曲をご紹介しておきます。

KRAFTWERK TOUR DE FRANCE

ツール・ド・フランス(自転車競技の最高峰レース)をテーマにした曲。エンジンを使わない乗り物のうち、最高の速度を出せるのは自転車なんですが、その痛快なスピード感の表現がたまらない。映像も秀逸です。自転車に乗る際、口ずさみ率80パーセント。

pocket calculator / dentaku

ご覧頂けばお分かりになるかと思いますが、日本語の歌詞でも歌われます(ライブだけではなくスタジオ録音バージョン自体が日本語で歌われている)。電卓を使う際、口ずさみ率90パーセント。

I’m the operator with my pocket calculator
(ボクハ オンガクカ デンタク カタテニ)
I’m the operator with my pocket calculator
(ボクハ オンガクカ デンタク カタテニ)
I am adding and subtracting
(タシタリ ヒイタリ)
I’m controlling and composing
(ソウサシテ サッキョクスル)

Kraftwerk – (Minimum Maximum) The MAN-machine

人間と機械。「マン・マシン・インターフェイス(man machine interface)」という語を聞く度に、この曲を思い出してしまいます。ライブバージョンですが、このライブは「Minimum-Maximum」というタイトルでCD化されています。私の愛聴盤。


Kraftwerkって、ドイツ語で「発電所」を意味するんですが、彼らの有名曲「Radioactivity(放射能)」はあまりにタイムリーすぎて、逆に聴くのが辛い曲になってしまいました。お聴きになりたい方は、下記のリンクからどうぞ。

RADIOACTIVITY – KRAFTWERK – HD Live