芋づる式音楽

前回は「芋づる式読書」だったので、今回は「芋づる式音楽」。

先日、ニュースでグラミー賞の行方が報じられていました。2014年度の最優秀レコード賞(楽曲単位の賞)・最優秀アルバム賞(アルバム単位の賞)、いずれも Daft Punk (ダフト・パンク)が受賞したとの由。

ここ10年ぐらい、新しい音楽を追いかけるような聞き方をしていないので、ダフト・パンクのニュー・アルバムが出ていたことも全然知らず。はて、どんな曲だろうと思って、YouTubeでチェック。

ありゃりゃ!受賞曲の「Get Lucky」って、この曲だったんだ!この曲、繁華街かカフェかどこかで鳴っていたのをチラッと聞いた覚えがあります。すごくキャッチーなメロディでカッコいいんですが、まるっきり70年代のディスコ・ファンク。でも、録音がちょっとクリアな感じなので、70年代の曲を誰かがリバイバルしたのかな、よく出来ているよなあ、何かナイル・ロジャース風のギターだし、ひょっとしてナイル・ロジャースの新曲だろうか……と思ってそのまま忘れていたのでした。チラッと耳にした際、最後まで聞いていれば、特徴あるヴォコーダー・ヴォイスでダフト・パンクの新曲だと気づいたと思うんですけどね。

Daft Punk – Get Lucky (Full Video)

で、グラミー賞受賞のステージを見ると、ナイル・ロジャース (Nile Rodgers) がギターを弾いているじゃないですか!あまりに思った通りだったので一人で受けてしまいました。

ナイル・ロジャースは、1970年代に世に出てきた敏腕ギタリスト。歯切れの良いカッティングが最大の魅力です。シック (Chic) というバンドを率いていたんですが、下記のヒット曲は私がリアルタイムで聞いていた懐かしの曲です。調べてみると1978年の曲ですから、私が9歳の頃ですね。年上の従兄弟が洋楽好きでして、その従兄弟から色んな曲をダビングしたカセットテープをもらっては聞いていたんですが、その中でも特に印象深かった曲です。英語が全く分からなかったので、3歳下の妹と「フリッカ〜ゥ」って歌っておりました。

Chic – le freak – 1978

ナイル・ロジャースつながりで言うと、シスター・スレッジ (Sister Sledge) のこの曲もイントロのフレーズからカッコいいんですよね。彼独特のカッティングです。歌詞も「Without love, there’s no reason to live.」って、熱くていい。

Sister Sledge “Thinking Of You”

おそらくダフト・パンクの二人って、こうした曲を幼い頃から聞いてきて育ったんだろうと思います。そしてその憧れのスター達と今共にステージに立つ。とても羨ましく思います。

いつもマスク姿のダフト・パンクの二人、1970年代半ば生まれのフランス人なんですが、フランスって(言っては悪いですが)、世界的なポップ・ミュージックという観点からすると僻地です。であってみれば、もし仮にほぼ同世代の私に音楽的才能があれば、日本というポップ・ミュージックの僻地から飛び出して、あのグラミー賞のステージに立っていた可能性もなくはない。マスクをかぶった謎のキレキレ日本人ミュージシャン!……なんて話を妻にしたら鼻で笑われました。確かに音楽的才能全然ないしね(笑)。

でも、マスクをかぶって活動するって私には魅力的なんですよね。ステージでは観客を熱狂のるつぼにたたき込みつつ、ステージを降りれば誰も自分のことを知らない。なんて魅力的な立ち位置。

さて、グラミー最優秀レコード賞候補になっていた‪中で他に気になったのは、Imagine Dragons‪ の「Radioactive‬」。ちょっとコールド・プレイっぽいんですが、PVがいい。現時点で1億3000万回以上の再生。個人的には、行き過ぎた資本主義、全員が「負け組」になるような社会システムへの批判だろうと解釈しますが、ピンクのくまちゃんが一矢報いるところにカタルシスがあって楽しいですね。

Imagine Dragons – Radioactive