昨日のこと。T.S.エリオット(英国の詩人)のことを調べていて、その流れから妻とロンドンの話になりました。私も妻もロンドンに行った事がなく、一度は行ってみたいなという話です。
日本人なので、東京に行っても胸躍るようなことは特に何もないんですが、英米文化に大きく影響を受けてきた世代としては、さすがにロンドンとニューヨークだけは別格の都市に思えます。
別に西欧文化を崇拝するわけではないんですが、文化発信力・文化吸引力を都市の格付けの重要ポイントに置くと、(英語が事実上の世界共通語であることも加わって)ニューヨークやロンドンは、最上位の都市でしょう。
だからこそ、ニューヨークへの憧れや愛を(または憎しみを)、非米国人が歌うことは結構多いんですよね。そんな流れで、ブラジルのカエターノ・ヴェローゾの曲「マンハッタン」を思い出していました。まんゃた〜まんゃた〜。あの曲、何年前の曲だったっけ。
Googleで調べてみると、1997年の曲だと分かったんですが(懐かしい!)、あれっ、今年2020年に入ってからの動画があるじゃないですか。これがまたこの上なく素晴らしい。Ivan Sacerdote というクラリネット奏者はどうやらクラシック畑の人のようですが、カエターノと息もぴったり。
Caetano Veloso – Manhatã (Live Performance) | Vevo ft. Ivan Sacerdote
23年ぶりに再録された曲を、それほど時を置かず発見するのは、何かカエターノに呼ばれたからなのかな……。しかし、カエターノ、御歳77歳とは思えないみずみずしさです。人間って、年老いてもこんなにみずみずしい感性を持ち続けることができるんだよという具体例ですね。
的確なカメラワークは、この二人の音楽家への敬意や楽曲への理解を示していて、その点も高く評価したいところ。
ついでにこちらも。甲乙付けがたい出来です。おやすみ前の一時に聴きたい曲です。
Caetano Veloso – Trilhos Urbanos (Live Performance) | Vevo ft. Ivan Sacerdote