中学入試 国語の解法・解き方 #4

解答の文字数制限・解答欄の大きさは大事なヒントです

中学入試国語の問題に限らず、記述式の問題の場合、解答の文字数制限や解答欄の大きさは大事なヒントになります。

例えば、解答にしたい要素が本文の中に3点あるとしましょう。

Aという要素:30文字程度
Bという要素:20文字程度
Cという要素:10文字程度

もし、解答の文字数制限や解答欄の大きさが60文字前後であれば、迷うことなくA・B・Cをつなげて解答とすることになります(もちろんA・B・Cの配列もきちんと考えたいところですが、それはまた別の機会に)。

では、解答の文字数制限や解答欄の大きさが20文字前後の場合はどうするべきか?この場合は「要素を絞って答えろ」という出題者からのメッセージだと捉えるべきです。しかもその絞り込まれるべき要素は「B」である可能性が非常に高いと言えます。

大学受験レベルに話は飛びますが、解答欄が茫洋とした空欄になっている出題の仕方をする大学があります。京大の現代文なんかはその最たる例です(自分の受験生時代は白い豆腐のような解答欄だな~と思っておりました)。ハイレベルな受験生を指導していても、結構解答欄を余らせているケースが見られるわけですが、これはかなり危ないと思います。理解できなかった、時間が足りなかった、色々な理由はあるでしょうが、やはり解答欄を8割以上埋めるというのが問題に対する態度というものです。出題者が求めている解答に近い解答を書けば、必ず8割~10割の量になるはず。そう考えて解答を作ってもらいたいと思います。なお、字は大きくもなく小さくもない読みやすい程度の大きさで書くこと。

ちょっと話がそれて大学受験の話になりましたが、根本は同じ。解答の文字数制限・解答欄の大きさは、「本試験当日に」「受験する学校から」出されるヒントなのですから、勉強の際から大いに活用せねばなりません。

解答字数制限や解答欄の大きさに、ぜひ敏感になって貰いたいと思います。

<追記>
上記のような観点からすると、解答欄の大きさが明示されていない問題集は困りものです。しかし、現在出版されている中学受験の問題集は、結構このあたりに無神経なものが多いように思います。もう少し気をつかって貰えれば、受験生にとっても便利なんですけどね。