久しぶりにロック系のライブを見る機会があったんですが、やっぱりライブはいいですね。それも大きなコンサートホールやドームではなく、小振りなライブハウスであればなおのこと。
小さなライブハウスでスピーカーの前に陣取り、かなりの大音量を聴いていたんですが、間抜けなことに、耳栓を忘れたので、数日は難聴気味でした(笑)。そんな大音響ライブは何年ぶりでしょう、とても楽しい一時を過ごしたのでした。
大学生時代なんかは、京都のライブハウスで時々ライブを楽しんでいたんですが、京都のライブハウスは一種独特の雰囲気があります。音楽好きな方なんかは、「拾得(じっとく)」とか「磔磔(たくたく)」をきっとご存知でしょう。どちらも、酒蔵か何かを改造したごくごく小さいスペースなんですが、出演するアーティストとの距離感が近い、というより、距離がほとんどゼロなので、音楽好きにはたまらないライブハウスであります。
ロックに限らず、クラシックでもジャズでも義太夫でも浪曲でも何でもいいんですが、やっぱりライブはいいものです。
音質だけで言えば、CDで聞く方が良いかもしれません。そもそも、出かけなくて済む分、CDで聞く方が楽ちんです。でもやっぱり、できることならばライブで聴きたい。ライブ・コンサートに出かけてみると、多くの人が詰めかけているわけですから、そう思っている人は少なくないはずです。
冷静に考えれば、人が出てきて演奏し歌うだけなのに、どうしてそう思うんでしょうね。
思うに、人間というのは、直接のコミュニケーションによって得られる情報しか、胸に深く刻み込めないのではないか。
このブログの忘れられかけている本旨であるところの(笑)、塾の話になりますが、「授業」というのもやはりライブの一つ。
確かに、授業で取り上げる内容は、そのほとんどがテキストに書かれている事柄です。教科書をしっかり読めば、その内容を習得できるはず、授業は不要である、という気がするかもしれません。
しかし、しかし、しかし。
ライブの一つである「授業」があることで、理解のしやすさが高まることはもちろん、頭に、胸に、身体に知識が刻み込まれるレベルが段違いに深くなると思うのです。
人が人を教育するという行為がいつから始まったのかはよく知りませんが、面と向かってライブで教えるという行為が、今に至るまで延々と続けられているのは、やはりそこに合理性があるからでしょう。実際、アメリカの某一流大学では、学問的に重要な内容は書籍や書面で伝えることはせず、今なお断固として口頭伝授を行っていると聞いたことがあります。
当塾は小さな塾でありますが、それゆえにこそ、ライブ感は大規模な塾の比ではありません。教える側としても、観客、じゃなかった、生徒の反応を即座に感じられるので、とても教えやすいんですよね。
いずれ、ネットを使った授業に乗り出す日が来るかもしれませんが、その際も双方向性のあるライブ感は失いたくないと考えています。
なお、ライブ感と言っても、ギラギラの衣裳とメイクで金切り声を上げながら教えているわけではありません。誤解なさらぬようお願い申し上げます(笑)。