塾の選び方・塾の裏話 #5

ちょっと間が空きましたが、塾の選び方・塾の裏話の続きです。今日は個別指導塾の選び方について。

一般論としては、生徒一人一人のニーズに合わせた授業が展開できるわけですから、個別指導というシステム自体が悪いとは私も思いません。合理的に運営し、講師の質を揃えれば、非常に有効な指導方法だと思います。実際、宮田国語塾の方はそういうスタイルで運営しているわけですしね。

が、しかし。

問題になってくるのは、「運営方法」や「講師の質」です。

以下、私が実際に見聞きしたケースを元に話を進めましょう。

● 個別指導と称しながら、一人の講師が4~5人を同時に指導しているケース。

それ、個別指導じゃないと思いますけど(笑)。集団授業と称すると、授業料を高く設定できないという事情から、個別指導と称しているんでしょうが、やや詐欺的だと思います。個別指導塾をお探しの場合は、一人の講師が同時に指導する最大人数を確かめておく方がよいでしょう。以前もブログに書きましたが、塾の経費の大部分は「人件費」です。人件費を削減することが塾の利益体質の向上につながるということは言えますが、それは塾サイドの論理。ユーザーとしては巻き込まれないように気を付けましょう。

● 一人の講師が二人の生徒を同時に見ているが、その二人が全く違う学年、しかも教科も別というケース。

片方の生徒は高校3年生で数学を教えてもらい、もう片方の生徒は小学2年生で国語を教えてもらっている、というようなケースを聞いたことがあります。さすがにギャグだろうと思っていたら、本当の話ということで愕然とした覚えがあります。それ、無理ありすぎ。
別々の学年というだけでも苦しいのに、別々の教科という条件まで加われば、指導は至難の業でしょう。聖徳太子レベルの講師を連れてこないとならないような(笑)。仮に聖徳太子が見つかったとしても、生徒の方は気が散りますよね。一生懸命数学を勉強しているのに、横でチビちゃんが国語の教科書を音読していたりする訳ですから。生徒も聖徳太子レベルが要求されている?
やはり、同じ学年、同じ科目で指導してもらうのが原則でしょう。もっといえば、学力レベルも勘案しないとダメですね。偏差値75の生徒と偏差値40の生徒が一緒に勉強しても、お互いに何のメリットもないと思います。ほぼ同レベルの生徒でないと、指導効果は上がりにくいでしょう。
個別指導塾をお探しの場合は、同時に指導してもらう生徒の構成を確かめておかれることをお薦めします。

長くなったので、続きはまた明日。