塾の選び方・塾の裏話 #1

しばらく宮田国語塾関係の記事が続いたので、完全少人数制宮田塾に関係する記事もエントリー。時期が時期ですので、塾をお選びになる上で役に立つ裏話をあれこれしてみましょう。

当塾の場合、全く独立独歩でして、特に深いお付き合いのある塾はありませんし、どこかと提携を結んでいるわけでもありません。そんな訳で、通常はしがらみがあって書けないことも、ホイホイと書いております。

このブログをご覧の方だけにお伝えしますので、他の方には内緒にしておいて下さいね……って、何だかテレビの通販番組みたいですが(笑)。

本日のテーマは、「塾の拘束時間(授業時間)」。

特に中学生以上に言えることですが、やたらに拘束時間が長い塾があります。確かに、「拘束時間が長ければ長いほど学力も上がる」「長時間授業の方が得」と考えがちですが、話はそう簡単ではありません。

私どもの経験から言って、中学生の場合、拘束時間が長くなればなるほど、集中力を失いがちです。そもそも、塾に来る前に学校の授業・クラブ活動をこなしてきているんですから、当たり前の話。大人でも9時から5時まで働いて、その後スポーツジムに行って、そこから英会話学校に行って3時間みっちり勉強する、なんてことはなかなか出来ませんよね?

中学生が真剣に集中して勉強出来る時間は、それほど長くありません。長時間拘束したところで、「長時間机に向かった」という事実だけに満足してしまい、実際は全然「勉強」していないというケースがほとんどなのではないかと思います。

実際、長時間拘束される塾で成績が向上しなかたっため、当塾に移ってこられた生徒さんが、かなり成績を上げたケースが今までに何度かありました(宣伝してすみません)。

もちろん、教えてもらった後は、それを自分のものにする時間を取ることは大切ですが、それは別に塾に頼り切らなくても良いのではないか、より正確には、塾に頼り切っては危険ではないか、というのが私どもの意見です。

具体的には、塾から出た宿題をキチンとこなし、授業の復習をする時間が、「学んだ事柄を自分のものにする時間」ということになりますが、それは自分でやった方が合理的。また逆に言えば、そうした自主的な態度・姿勢がない限り、それほど学力の向上は見込めないとも言えます。

当塾の場合、中学生の拘束時間はそれほど長くありませんが、それなりに宿題を出しております。ちゃんと指示通りやってくれている生徒さんは、まず間違いなく上の方で成績が安定しています。

宿題や復習を一人でして、分かればそれでOK。もし分からないことがあれば、次の授業終了後に聞いてもらえればいくらでも指導するというのが当塾のスタイルです(そういう意味合いから、中学生の授業は一日の最終時間に持ってきています)。

ではどうして拘束時間が長く設定されている塾があるのか?

それは大人の事情なんですね(笑)。

1.拘束時間が短いと、授業料を高く設定できない。

2.拘束時間が短いと、保護者さんの印象が悪い可能性がある。

当塾の場合、別に売り上げノルマなんてのもありませんので、ノホホンとしていられるんですが、会社組織だとそういう訳にも行かないんだろうと思います。

合理的に考えると、同じ目的を達成できるならば、拘束時間が短い方がいいはず。かかる費用も安くつきますしね。

話は少しそれますが、かつて日本最強チームだった京大のアメフト部は、練習時間の短さで有名でした。他大学が死ぬほど練習時間を取っていたのに対して、京大は一日3時間。それにもかかわらず大学王座や日本王座を毎年のように獲得していました。

私が高校生の頃、何度かスカウトされたことがありますが(大学に来たらアメフト部に入れ、というお電話を先輩から頂くわけです)、そのスカウターの方々も、練習時間は短いから安心しろ、と何度もおっしゃっていた覚えがあります。まぁ、球技がドヘタな私ですから、スカウトされる相手を大いに間違えておられるわけですが……(笑)。

それはさておき。

中学生の場合、授業→復習(宿題)→授業→復習(宿題)……というサイクルが必要なのに、長時間拘束されると、授業→授業→授業……というサイクルに安心してしまい、結局は何も身に付かないという恐れがあります。拘束時間の長さは、学力の伸長と比例しているわけではない(むしろ逆の場合もある)、ということをご理解頂ければ、と思います。