今日は「塾の収益構造」について書いてみましょう。
ちょっと堅い書き出しですが、「企業」とは、法人企業・個人企業の別に関係なく、「営利を目的として生産やサービスといった事業を継続的に行う組織」といった意味の言葉です。
やや露骨な物言いかもしれませんが、塾と言えども、私企業の一つでありますから、「営利」が一つの目的になるのは当然のことです(もちろん、当塾はそれだけが目的だとは考えていませんが)。
質の高いサービスを提供して、正当な対価を頂戴するというプロセスは、おかしなことではないと思いますし、むしろ正当な利益を出しつつ、きちんと責任をもって「企業体」を存続させる方が、ユーザーに、ひいては、社会のために役立つであろう、というのが私たちの考えです。
まぁ、小規模な塾なので、そんな大げさなことまで考えなくてもよいんでしょうが……(笑)。
さて、本題はここからです。
当たり前のことですが、企業体として利益を出してゆこうとすると、一定以上の売り上げが必要になってきます。言い換えれば、どんな事業を行っていようとも、経費がかかるわけですから、経費以上に売り上げが上がらないと、利益は出せないわけです(小学生レベルの話を長々と済みません)。
じゃあ、塾における経費って何?ということになるんですが、塾や予備校における一番大きな経費は、おそらく「テナント料(家賃)」と「人件費」でしょう。こうした経費は、売り上げにかかわらず発生します。生徒さんが一人でも百人でも、教室を借りていればテナント料は一緒ですからね。人件費については、前回のブログ記事が参考になるかと思います。
これらの経費は、塾の収益体質を決定する大きな要因ですが、なかなか下げることが難しい。過当競争の中、既に極限まで下げているという所が多いんじゃないでしょうか。
ではどう対処するのか?
売り上げをできる限り大きくする=生徒さんをできるだけ多く集める or たくさんの講座を取ってもらう、というのが経営学的な解答になります(別に経営学を引っ張り出さなくとも、常識的にお分かり頂ける話でしょうけれど……)。
以前も書きましたが、当塾の場合、アルバイトがおらず人件費がかからないので(笑)、そうした経営学的な常識にとらわれずに済んでおります。そもそも、物理的にたくさんの生徒さんにおいで頂くこと自体不可能ですし。そういう意味で、大規模な塾は大変だな、と思います。生徒さんを大量に集められるか否かが死活問題になりますからね。
次回は今日の話をもとに、「塾の集客ノルマと退塾引き留め工作」について書いてみたいと思います。
「個別指導塾はどう選ぶべきか」「大手塾の成績データにはそれほど意味がない話」あたりも、気が向けば。