本を読む親 ワイドショーを見る親

次のような記事を見かけました。

asahi.com 2009/5/27付けの記事より引用

「成績上位の子どもの保護者は本をよく読む」「下位の子の親が好むのはテレビのワイドショー」。お茶の水女子大とベネッセ教育研究開発センターが共同で調査したところ、親をハッとさせるこんな結果が出た。保護者の普段の行動と子どもの学力には強い関係性があるという。

このブログの素材としてぴったりの記事です。
(興味のある方は上記リンクから記事をご覧下さい。)

この調査、簡単に言えば、「親がアホなことをしていると、子供もそうなりますよ。親が賢い行動をしていると、子供も賢くなりなりますよ。」と言いたいんでしょう。

しかし、子供の学力に家庭環境(というか周りの大人の行動)が大きな影響を与えるのは、当たり前の話です。子供は大人のマネをして育つんですから。わざわざデータを出さずとも、直感的に誰もが理解していることだと思います。

あと、この記事は「親が本を良く読んでいれば、それだけで子供が賢くなる」という風に、(都合良く)誤解されそうな気がしますが、それは間違いでしょう。

「勉強は面白いし、将来とても役立つものだ」
「努力して成長していくことは大切なことだ」

といった家庭のポリシー・雰囲気が、子供の学力と密接な関係を有しているのであり、そういう家の保護者はテレビのワイドショーより、書物に親しんでいることが多い、というのが実際のところなんじゃないでしょうか。

となると、子供の学力を上げるには、家庭の根本的なポリシーや雰囲気をしっかりさせることが重要、ということになります。これは簡単なようで、なかなか難しいことです。

その上で、親が率先して勉強に(楽しそうに)取り組まないとなりません。自分が勉強をしないで、子供に「勉強しろ勉強しろ」といっても説得力はありませんので。

そういう意味で、記事内の下記データが面白いですね。

ほとんど毎日、子どもに「勉強しなさい」という
成績最上位層の親 51.2%
成績最下位層の親 56.9%

「『勉強しなさい』と子供にガミガミ言うことは、ほとんど学力向上に関係がない」ということを、このデータは示しています。

いやはや、親って大変ですよね。
私も頑張らねば……(しみじみ)。