歩行者として信号待ちする際の心得 – 大阪市中央区馬場町の交通事故から考える

昨日(2016.12.01)の夜、ある自動車事故が起きました。信号待ちの人に自動車が突っ込み、女性が意識不明の重体、男性が両足骨折という大きな事故です。

場所は大阪市中央区馬場町。谷町四丁目や法円坂のそばと言った方が分かりやすいでしょうか。大阪府警察本部やNHK大阪のある交差点です。当塾からそう遠い場所ではありませんし、このあたりから来ている生徒さんもいるので、少なからず驚きました。

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ニュースの映像から判断するに、事故を起こした車は上町筋を南下していた際に、地図上赤丸の部分に衝突したようですね。

自動車やバイクでこの交差点を通過したことのある方はお分かり頂けると思うんですが、南下してきた場合は道が軽く右に曲がります。つまり、車であれば軽くハンドルを右に回す、バイクであれば軽く右にバンクするという意識的操作が必要になります。

この「軽く」曲がるというところがくせ者なんですよね。ちゃんと直角に曲がることは意識しやすくても、これぐらいのカーブはボンヤリした人だと見落としてしまうことがあるのではないか。

加えて、地図からは分かりませんが、事故現場南東部はかつてのNHK放送局があったところで、現在は大きな駐車場になっています。建物ではないので照明が乏しい状態になっているわけです。とすると、軽いカーブなどは特に見落とされやすいはず。

あと、夜間であれば上町筋のこの辺りは結構空いていますし(官庁街なのです)、軽く上り坂になっていますから、アクセルを踏み込みがちなところでもあります。

となれば、事故が起きる可能性は結構高い場所と言えるのではないか。


自分自身が運転手として、また、歩行者として気をつけるのは当然ですが、家族にもしつこく(本当にしつこく)、信号待ちの際に立つ場所を指導してきました。息子はまだ子どもですし、妻や母は運転経験がなく、運転手側からの視点を持ち得ないからです。

「ほとんどの運転手は歩行者なんて見ていない。見えていても車優先だと思うバカな人が多い。絶対に車を信用してはならない。自分の命は自分で守れ。」

これはバイクに長年乗ってきた私のルールでもあるんですが、このルールに従って、家族にしつこく言っているのは次のような点です。

  • 横断歩道から奥まったところで信号待ちをする。
  • ガードレール・電柱・植え込みがあれば、その後ろで信号待ちをするようにする。つまり車と自分の間に何か障壁になる物を挟むようにして待つ。絶対に植え込みなどの前では待たない。

今回については、歩行者が上記のような場所で待っていれば、自動車の単独事故で終わっていた可能性が高いと思います。

もちろん、一番責められるべきは自動車の運転手です。そして、事故に遭われた方の早い回復を願ってもいます。

しかし、歩行者側もできる限り自衛策を取った方がいい。大怪我をしてからでは遅いわけですから。今回の運転手は若い人のようですが、高齢運転手の割合がますます増えるこの日本、残念ながらこのような事故が減少することはないと思います。

ブログをご覧頂いている皆様にも、歩行者として自衛策をお取り頂ければと思う次第。