元TOKIOメンバーの飲酒運転と迷惑な酔客の話

元TOKIOのメンバーが、また酒絡みの不祥事を起こしたという報道がありました。本人としては、現在の不遇に耐えきれずアルコールに逃避せざるを得なかった……なんていうのが言い訳になると思っているのかもしれませんが、アルコールを一滴も飲まない(飲めない)人間からすると、とても腹立たしい事件です。

何というか、マスコミも含めて社会全体が「飲酒」に関して甘いように思えてならないんですよね。特に「アルコール依存症は病気なので本人に責任はない」というような論調には、到底与する気にはなれません。

もちろん、アルコールを摂取することが悪いわけではありません。しかし、常軌を逸するほどの量を飲み、社会生活に支障を来し、他人に迷惑をかけまくる(おそらくTOKIOの他メンバーは何やかやと迷惑を掛けられていたのではないかと想像します)なんて人は、まずその事態を自らが招いたという点で大いに責められるべきだと思うんですよね。だれが飲ませたわけでもない。自らの意志で飲んでいるんですから。

少々譲って、そこまではまだ是認するとしましょう。ただ、自らが「アルコール依存症」に陥っている、つまり自己のみならず家族をはじめとする他者に大きな迷惑を被らせている状況にあるのに、それを放置するというのが許せないんですよね。そこにこそ反規範的な人格的態度が看取されるのであり、厳しく糾弾せらるるべきである。いや、検察官口調で責めなくてもいいんですが(笑)。

加えて、今回のケースは飲酒による交通事故を起こしています。呼気から検出されたアルコール量は大変な量で、報道によると、免許取消基準量の5倍以上とのこと。ほとんど酩酊状態だったんじゃないでしょうか。

彼の後を走っていたドライバーのドラレコ映像も見ましたが、あきらかに「ヤバい」運転です。走行ラインはあっちにこっちに大きく揺れ、前車との車間距離も不安定。私がバイクや車を運転している時に、後にこの車輌が来たら、まず間違いなく距離を置きます。どこか広めの路肩に一旦停車して先に行かせるか、またはスピードを上げてミラーの点にするか。

彼の乗っていたのはハーレー・ダビッドソンの車輌ですが(どうやらスポーツスター1200らしい)、大排気量のバイクって、やっぱり操縦するときには一定の緊張感が必要なんですよね。特にハーレーなんて、重量級車輌が多いですから、制動距離も長い(=停車するまでに時間がかかる)わけですし。

個人的な意見ですが、ハーレーの車輌ってどうもブレーキの利きが好みじゃないんですよね(出力の低さはあまり気にならないけど)。なんかガシッと利いてくれないというか。そういう運転をするための車輌じゃないと言われればそれまでですが、やっぱり軽量級の車輌で痛烈に利くブレーキの方が私は好みです。例えば、ブレンボのモノブロックキャリパーだと……、いやどうでもいいですね(笑)。

話を戻しましょう。要するに、酩酊状態にありながら、そういう操縦の難しい車輌に乗れば、事故を起こすのは必至です。そして交通事故に至れば、人の命が奪われることも十分にあり得るわけです。ここにこそ、彼の反規範的な人格的態度が看取されるのであり、厳しく糾弾せらるるべきである……ってもういいですか。

今回、彼自身も周りの人も、怪我・落命することのない交通事故であったのは、不幸中の幸いです。本当によかったと思います。でもやっぱり、こうした事件を「アルコール依存症」のせいにして、本人に厳しい態度で臨まないのは間違っていると思います。

こう書くとすごく厳しい鬼のような人間だと思われるかもしれませんが、本人の責任をちゃんと問わないというのは、ある意味、その人を自己意志を有せぬ無能力な存在として貶めているとも言えるはずなんですよね。彼がしっかりと更生して、社会に害をなさぬ存在になってくれることを願います。


ついでについ先日の話。朝早くに時間が取れたので、バイクに乗ってちょっと出かけたんですが、家を出てすぐそばの交差点のど真ん中で、男が大の字になって寝ていました。本当に交差点のど真ん中で、堂々と大の字になって。

「この人、このままだと轢かれて死にかねないな」とは思うんですが(酔客が道に寝ころがって轢かれて死ぬというのは結構頻繁に起こる事故です)、時刻は午前6時半。午前7時を越えると渋滞に巻き込まれてしまいます。

他の自動車も徐行の上、彼を避けて走っているので、まあ誰かが起こしてくれるだろうと判断して、サッサと走り去りました。自己責任、自己責任。

で、走っているうちに忘れ物に気がつきました。しまった!もう渋滞に巻き込まれるのん確実やん、バカバカバカ!仕方なく家に戻ると、まだ交差点の真ん中でスヤスヤ眠ってるじゃないですか、先の男。

家に戻った際に、妻に「悪いけど110番に通報しといてくれへん?三光神社そばの交差点の真ん中で酔った男が寝てるっていう内容で」と言ったんですが、寝起きということもあってかなり難色を示されました(笑)。私は110番通報なんて平気なんですけどね(何回したか分からない)。

「んじゃ仕方ないな、遅れついでに俺の方で対処しとくよ」とその交差点に向かうと、高級車から降りた上品そうな男性が、件の男を起こそうと話しかけていたようです。ただ、まったく反応がないようで、諦め顔で自動車に乗り込むところでした。朝で忙しいだろうに、ホント、親切な人です。

私はそんなに上品な人間ではないので、バイクで彼の真横につけ、クラクションを連打します(笑)。今度はさすがに「ヒエッ!」みたいな顔をして起きてくれました。

「なあなあ、ここ交差点の真ん中だから、危ないよ。轢かれて死んでしまうよ!」

「ほえ?ふぁい〜。」(とまた眠ろうとする)

「あかんあかん!ここで寝たら死ぬで!」(とまたクラクションを鳴らしながら)

「あ!ほんまや〜」

「分かったら早くここからどいた方がいいよ。気を付けてね!」

彼がふらつく足で道路の脇に移動したのを見届けてから、出発です。遊びの途中だからまあいいけど、ホント世話の焼ける人です。プリプリ。

プチツーリングがあまりにも楽しくて、酔客のことはすっかり忘れて帰宅すると、「あの後、気になって見に行ってみたけど誰も寝てなかったよ」と妻。当たり前です。私の方で処理しておいたんですから。あれが酔ったタヌキか何かなら、もう恩返しに来て欲しいレベルです(笑)。

それはともかく、アルコール依存症患者は、即刻治療に入って欲しいと強く願う次第です。それは本人の問題であるだけでなく、周りの人々に対する責任でもあると思います。