「マサキ珈琲店」に行ってきた話 へのアクセスが増えているようなので、ちょっと補足をかねた記事。
昨日(2017.07.06)、コメダ珈琲店(コメダホールディングス)とマサキ珈琲店(を経営する会社)との間で和解が成立したとの報道がありました。
喫茶店チェーンの「コメダ珈琲店」を全国で展開する名古屋市のコメダホールディングスは、和歌山市の「マサキ珈琲中島本店」の外装や店内の席の配置などが極めて似ているとして、店を経営する会社ミノスケに対し、店舗の使用禁止と2000万円余りの賠償を求める裁判を東京地方裁判所に起こしていました。
この裁判で5日に和解が成立しました。これについて、コメダホールディングスは「和解はしたが、守秘義務があり、詳細はコメントできない」とし、ミノスケの代理人の弁護士事務所は「取材には応じられない」とコメントしています。
コメダ側によりますと、この裁判とは別に、ミノスケ側の外装などが極めて似ているとして、店の使用禁止を求める仮処分を東京地方裁判所に申し立てたところ、去年12月に裁判所が使用禁止の決定を出し、これを受けて、ミノスケ側が外装などを変えていたということです。
NHK NEWS WEB より引用
報道では和解とされていますが、事実上コメダ側の勝訴なのであろうと思います。部外者としては面白くても、コメダ珈琲側は怒り心頭だったはずで、完全勝訴に近くなければ和解はしないはず。法的構成はなかなか難しかったと想像されますが……。ま、どう見ても、完全なコピーというかパクリでしたから、これでコメダが負けたら、世間も納得しなかったでしょう。
この和解とは別に、昨年、店舗使用禁止の仮処分決定が出されていたようなんですが、その際も当ブログの上掲記事がよく読まれていたんですよね。完全なやじ馬記事で悪いんですけれど。
産経ビズの報道によると、上記仮処分決定にマサキ珈琲側は異議を申し立てなかったようで(申し立てたら笑いますが)、店舗を一時休業・改装したとの由。早めに見に行っておいて良かった、って言ったら怒られそうですね(笑)。
ネット掲示板やTwitterなんかを見ていると、名古屋市の企業と和歌山市の企業が争っているのに、なんで東京地裁が和解を成立させるんだという疑問を呈している人がいますが、知的財産権に関する訴訟については、管轄の特殊規定があることが理由です。真剣に争うというのはなかなか大変なことですね。
さて、このマサキ珈琲ですが、私、実はもう一度訪問しています。この喫茶店の話を小学生だった頃の息子にしたところ、どうしても一度見てみたいとの希望。いや、大阪にあるコメダと全く同じだよ、行っても別に面白くないよ、と言ってみても、何度も何度も懇願してくる。で、ドライブがてら連れていってやったという次第。
ウチの息子、もうめちゃくちゃな自動車オタクでして、本やらウェブやらで車に関する話を漁りまくって読んでは喜んでいます。で、アジア諸国の自動車メーカーが日本車や欧州車をパクりまくっている件にいたく興味を持っており、ウェブ上の資料を読んでは、各車の類似度についてのデータベースを作っていたりします。なんやねん、このオタク……(笑)。
息子曰く、「僕もパクリの現場を見てみたい、どんなところか体験したい、自動車のパクリは乗ったりしにくいけど、喫茶店なら体験できる、パパだけ見に行ってずるい」と。
で、2015年の某日、家族でわざわざ行ってきましたよ、和歌山県のマサキ珈琲店。息子は大喜びでした。「うおお、これがパクリか〜!」「し〜っ!店員さんに聞こえるやろ!」「うわぁ!クリームソーダのコップまで一緒や〜!」「黙って飲め!」
まあ、私も楽しかったんですけどね。コメダ珈琲には悪いんですが。
でも、パクリがでてくるのは一流の証でもあるでしょう。当塾もコピーされるのを少し期待していたりして……。「完全少人数制 みやった塾」とか「みやっち国語塾」とか(笑)。嬉々として応戦することになるでしょうが、小規模な塾にとっては杞憂ですね。