前回の続きです。
私が大学生時代にバイト先で見ていたお子さんの話です。計算力はあるのに、妙な解き方に頑固に固執するので、いつも桁の大きい割り算になると間違いまくる子がいました。見逃せないので、何度も説明し、同様の筆算をさせていたんですが、どこかで手を抜くため、正答率が一向に上がらない。
何とかして正答率を上げるべく、方策を練っていたある日、保護者様からご連絡を頂戴しました。
「うちの息子、分かっていることを何度も何度もやらされるのがいやだそうです。」
「申し訳ございません。彼には苦痛だったかもしれませんね。ただ、全然分かってはいないですよ。割り算筆算の正答率は、だいたい2割ぐらいですから。少し大変でも、もう少し頑張ってちゃんとした筆算方法を身に付けた方がいいと考えますが。」
「いえ、そんなことはないでしょう。息子は全部解けると言っていますから。」
「いや、解けていませんけれど……。少なくとも誤った癖は直した方がよいと思いますが。」
「そうでしょうか……。出来ていると息子は言っていますけれど。」
保護者様と水掛け論をしていても仕方がありません。問題は、「本人ができるようになるか」ですからね。教える側は客観的な事実をお伝えして、学力が上がるように努力するしかありません。
それにしても、子供って(悪気はないんでしょうが)本当にうまく嘘をつくものなんだな、と実感したのを覚えています(笑)。
話がそれてしまいました。
まとめておきましょう。
「中途半端な癖はつけない方がいい!」