改めて益なきことは改めぬをよしとするなり

中国語のO先生の話を書いていて思い出したんですが、この頃、日中関係が少々ややこしいことになっていますよね。

大多数の人はお分かりだと思いますが、「中国人は○○だ」「日本人は○○だ」なんて十把一絡げの議論は、笑い話・ギャグのレベルでしか通じないものです。「中国人」という集団を考えてもあまり意味はありません。善良な中国人もいれば、邪悪な中国人もいる。それだけの話です。日本人と全く変わるところはない。

ところが、思考回路がやや粗雑な人は、日本人にも中国人にも一定数いるようで、そういう人達は政治やマスコミの煽動にあっさり乗ってしまう。そして真剣に相手国の国民全体を罵倒してしまう。こういう「熱い」議論に巻き込まれないようにする、冷静に判断できるようにするというのが、勉強することの一つの意味だと私などは思います。

特に実害がなければ「何かまた騒いでるな」で終わるんですが、今回のケースは、結構な規模で両国民に悪影響を及ぼしているように思います。

当塾に直接の影響があったわけではありませんが、中国に赴任していた義妹義弟の一家が、今回の騒動で帰国を余儀なくされました。当初、6年間は上海に滞在するとのことで、私たちもこれを機会に一度は上海蟹を賞味に行こうと考えていたんですが(笑)、事態はそんな呑気な話を許してくれませんでした。一年程度で赴任が終了。

激化するデモを報道で見る度に、副代表と心配していたんですが、電話して聞いてみると、少なくとも一家の周囲には反日的な人やグループはおらず、それほど混乱はないとの由。とはいえ、帰国するまでやや心配だったことも事実です。


だいたい、政治や領土問題に限らず、「あえて解決しないことが問題の解決になっている」ということはよくあると思います。形式的には解決されておらずとも、それで実利が害されていないのであれば放置でいいじゃんか……。

吉田兼好が徒然草にこんなことを書き残しています。

改めて益なきことは、改めぬをよしとするなり

ホント兼好って分かってるよな~、と思うのです。