大学生の学力低下が叫ばれて久しいですが、それにまつわる話を。
半年ほど前、某レストランで食事をしたのですが、たまたま、カルチャースクールのご一行がお隣に。(レストランといっても庶民的なところです。)
中年層~年配層の方々が30名程度でしょうか、先生を囲んで懇親会を開いておられるようです。生徒さんも向学心に溢れた方々のようで、非常に微笑ましい光景でした。
人の話に聞き耳を立てるような下品なマネはしませんが(一応そういうことにしておいて下さい(笑))、先生が大声でスピーチしておられたので、否応なしに話が聞こえてしまいます。
どうやら、本業は関西有名私大の英語の教授をなさっているようで、カルチャースクールでは少し堅めの英書購読を指導されている模様。
先生曰く「長年○○大学で指導しており、英文学の原書を学生に読ませ続けてきましたが、ここ3~4年ぐらい前から、学生達が原書に全く歯が立たなくなってきました。やむを得ずリライトした物やレベルをかなり下げた物を使っています。が、ご熱心なあなた方には原書講読が指導できて嬉しかった…云々。」
思わず、横にいた副代表と顔を見合わせました。
有名私大の学生がそこまで落ちているとは!
外書購読って、速読や受験勉強とは違って、じっくり掘り下げて外国語を読む作業ですから、確かに面倒です。しかし、逆に考えれば、「辞書を片手に予習→講義を受ける」というプロセスを地道に繰り返せばいいだけだとも言えます。そうした作業もできない(orしようとしない)状態なんでしょうか…。
ちなみに、原書といっても、シェイクスピアなどではなく、もっと読みやすい作家達を挙げておられました。いわゆる有名私大レベルでも、平均的に見れば、かなりの学力低下が進行している、そんな気のする一件でした。