某製紙会社のトップが、多大な額の特別背任事件を起こしてしまいましたが、その原因はギャンブルのようです。彼の経歴を調べてみると、一流大学を卒業していますので、人格面はいざ知らず、(偏差値的な意味での)頭は悪くないはず。ギャンブルというのは、人生を狂わせるほどの魅力に満ちたものなんでしょうか。
某製紙会社にすれば、やや高い代償だったかもしれませんが、うっとうしい創業家グループを会社から蹴り出すことができて、案外めでたしめでたしなのかも……って、塾ブログには生々しすぎますか(笑)。
さて、ギャンブルの話ですが、私自身はギャンブルにあまり興味が持てません。人生自体がギャンブルのようなものなのに、二重にギャンブルをしてどうする、大事な運を「人生そのもの」に使わないでどうする、という考えです。ま、人生における運が定量なのかどうかはよく分かりませんので、何となくの話ではありますが。
将棋の羽生名人の本で読んだ覚えがあるんですが、彼曰く、「私は将棋という勝負の世界で生きている。そちらにすべての勝負運を使いたいから、一切ギャンブルはしない。」と。
その気持ちはとてもよく分かります。将棋ほどはっきりと勝敗は出ないにしても、人生ってあらゆる局面で「勝負」があるものですよね。そうだとすれば、人間誰もが「勝負師」とも言える。そこで勝負しないで、ちゃちな金銭のやりとりで勝負してどないすんねん(なぜか関西弁)。
特別背任事件の彼、何年かは刑務所で過ごすことになるでしょうが(結構長そうだ)、人生が限られた時間である以上、100億円の豪遊でも見合わない大損をしているように思えてなりません。