London Calling & London’s Burning

ロンドンを初めとするイギリス各都市で暴動が起きています。黒人男性射殺に対する抗議デモが発端になったようですが、その背景には様々な問題が横たわっているように思えます。

報道は、若者層の閉塞感、経済的な格差、失業や貧困、上昇機会の喪失などを原因として挙げています。でもこれって、言葉のレベルだけで見れば、日本にもある問題ですよね。民族性・国民性や社会構造の深層にまで分け入らないと、事の真相は見えないのかもしれません。

さて、報道を見て思い出すのが、タイトルにも書いた “London Calling” “London’s Burning” というThe Clash(クラッシュ)の曲です。

最近、ある書をきっかけに、The Clashの “London Calling” の歌詞を深く考える機会があり、この曲を書いた Joe Strummer (ジョー・ストラマー) について調べていたんですが、強面(こわもて)の向こうに潜む知性がとても魅力的な人物だと再認識、またブログ記事に書こうと考えていたところです。

説明が遅くなりましたが、The Clashはパンク・ロックの雄。好き嫌いはあるでしょうが、ロックヒストリーに大きな足跡を残したことは誰も否定できないバンドの一つです。

彼の政治的な姿勢・文学的な傾向が、「激しいロックで騒げりゃいいよ、中身はどうでもいいぜ!」的なパンクロックのリスナーと乖離していったのは、考えてみれば当然のこと。The Clashというバンドが(人気面で)失速してゆくのは、必然であったように思えます。

この記事では、今の英国を、そして世界を切り取るような “London Calling” (1979年) の歌詞の抜粋のみにとどめておきます。解釈の難しい歌詞なので、和訳はあえて掲げません。この歌詞の話はまた英語関係の別記事にしたいと思います。

The Clash – London Calling (Official Video)

London calling to the faraway towns
Now war is declared, and battle come down

London calling to the underworld
Come out of the cupboard, you boys and girls

London calling, now don’t look to us
Phoney Beatlemania has bitten the dust

London calling, see we ain’t got no swing
‘Cept for the ring of that truncheon thing

The ice age is coming, the sun’s zooming in
Engines stop running, the wheat is growing thin
A nuclear error, but I have no fear
‘Cause London is drowning, and I live by the river

THE CLASH – London’s Burning