Tuxedo “The Tuxedo Way”

たまには音楽の話でも。70年代ソウルミュージックやファンク(またはそれへのオマージュ)に興味のない人は読み飛ばしてください。

先程、YouTubeをうろうろしていると、一昨日(2019.05.14)アップロードされたタキシード(Tuxedo)の新曲が!ああ、いい曲だなあ。早速AppleMusicのライブラリに入れてっと。

Tuxedo – The Tuxedo Way

このタキシードというか、メイヤー・ホーソーンの曲って、一定以上の年齢の人には、すごく安心感のある音楽だと思います。幼い頃から親しんできた70年代のソウル・ミュージックがかなり忠実に再現されているんですが、そのまんまのコピーではなく、現代風にポリッシュされているんですよね(といっても、そのレタッチは最小限に抑えられていて、絶妙のバランスを取っている)。

だからこそ、私のようなおっさん世代にも若い世代にも受けるんじゃないでしょうか。中学生の息子と車に乗っている時なんかに、タキシードやメイヤー・ホーソーンのソロアルバムを掛けていると、結構食い付いてくるんですよね。「これって最近のソウル?それにしては何かクラシックな感じがするけど……。」そんな時には、思いっきり蘊蓄を垂れてやるんですけど(笑)。

私などは、彼らのニューアルバムを聞く度に、「このアルバム前から聴いていたよな」なんて感想を持ってしまうんですが、決してそれは嫌な感情ではないんです。昔からよく知っている友人が、昔と変わらず楽しい話をしてくれている感じとでもいうか。今回のシングル “The Tuxedo Way” も正にそんな風。

あと、メイヤー・ホーソーンの音楽的才能はもちろん、風貌も何かいいんですよね。すっごく音楽オタク臭くって(笑)。マーク・ロンソンなんかともある程度、活動領域が重なっていると思うんですが、マークがファッションブランドのモデルも務めるイケメンなのに対して、メイヤー君はどことなくオタ臭い。でも、そこが信頼感を醸し出すというか。少し年齢層が上になりますが、ジャズやソウルに異常な造詣を持つドナルド・フェイゲンもナード極まれりみたいな風貌。私が大いに敬愛するアーティストです。

前回の職人の話ではありませんが、やっぱりどんな世界でも突き詰めていくと、どこかオタク風味が出てくるのはしようがないんでしょうかね。


何曲かお気に入りをご紹介しておきます。

確か前回発表のシングルは”Shy” だったはず。イントロを聴いた時点で、「ふふふ、メイヤー君もZappが好きなんだな、まんまZappやんか。天国のロジャー・トラウトマンが聴いたら喜ぶだろうな〜」と思いつつ、クレジットを見るとTuxedo with Zapp と。共演してるんだ!いいね!とても相性のいい取り合わせだと思います。

Tuxedo with Zapp – Shy [Official Video]

R U Ready のビデオ!(笑)。説明文には「Shot on VHS in Los Angeles.」とあります。なんで2015年にVHSなん!と突っ込みたくなりますよね。背景とかカメラワークとか照明とかぼんやりしたピントとか口パク感とか、すべてが70年代感覚。

Tuxedo – R U Ready (Official Video)

Kraak & Smaakを最近知って(クラーク・アンド・スマークという発音でいいんですかね?)、アルバムを聴いているうちに出会った曲。一聴した際に、タキシード?メイヤー・ホーソーン?と思ってクレジットを見ると、果たして feat. Mayer Hawthorne なのでした。これまたzapp同様、相性のいい取り合わせです。

Kraak & Smaak – I Don’t Know Why (feat. Mayer Hawthorne)

これからもメイヤー・ホーソーン君にはお世話になりそうな予感、というか確信。