2月17日、オバマ大統領がシリコンバレーで情報技術関連の企業トップとの夕食会を開きました。出席者は、目まいがするほどの錚錚たるメンバーです。具体的には下記の通り。
FacebookのCEO Mark Zuckerberg、AppleのCEO Steve Jobs、YahooのCEO Carol Bartz、CiscoのCEO John Chambers、TwitterのCEO Dick Costolo、OracleのCEO Larry Ellison、NetflixのCEO Reed Hastings、Genentechの会長Art Levinson、GoogleのCEO Eric Schmidt、元カリフォルニア州監査役でベンチャーキャピタリストのSteve Westly Doerr、スタンフォード大学学長John Hennessy
TechCrunch Japan「オバマ大統領はZuck, Jobsらシリコンバレーのスターたちと何を乾杯したか?」より引用。
上記はflickrにホワイトハウスが公表している写真です。正直、圧倒されます。アメリカのロックスターを集めても、ここまでのインパクトはないかもしれない(笑)。
こうした写真をホワイトハウスが公開するのは、「今後も情報産業は我が国が牛耳る、問答無用!」という姿勢の表明なんでしょう。強靱なアメリカ合衆国。トップの座を絶対に明け渡さないアメリカ合衆国。
仮に日本の総理大臣がこうした食事会を開き、大企業の社長やIT関連のお歴々が集まったとしても、感じ取られるオーラは数億分の一なんじゃないでしょうか(苦笑)。日本人としては悲しいことですが、事実として認めざるを得ない。
実際、このブログを書いているのもアップルのMac。携帯電話はiPhone。iPadを利用して書籍やニュースを読む。検索はGoogleで行う。TwitterやFacebookは使いこそしていませんが、一応アカウントを持っています(いつ必要になるか分からないので、いいアカウントはサッサと押さえておく)。最近のアラブ世界の政治的革命は、TwitterやFacebookが現在進行形で重要な役割を果たしています。
こうした世界に日本の企業が一切加わっていないことに、かすかな危機感と悲しみを覚えるんですが、もうどうしようもないぐらいの差が付いています。そりゃ、最近のオバマ大統領の演説に、日本の話が全く出てこないのも無理はありません。
オバマ大統領の左隣には、アップルのスティーブ・ジョブズ、右隣には、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ。当然のことながら、こういう会の席順には大きな意味合いがあります(一般人の結婚式ですら、席順には注意が払われていることを考えて下さい)。
片やアップルを一からここまで育て上げた異端児。片やソーシャル・ネットワークをハーバード大学の学内から全世界に広げた26歳の革命児。この席順は、「アメリカ合衆国はこうした人間を最大限に評価し支持する」という公的見解を示していると考えて良いでしょう。
個人的には、この席が(大統領を除き)白人ばかりで占められていること、つまり、アジア人や黒人の顔が見えないということに、少し寂しさを覚えます。