関西圏中学の入試国語・出題作品著者リスト #2 の続きです。
前掲のリスト、いかがでしたでしょうか。実は、中学入試の国語によく出題される著者は、大学入試の国語によく出題される著者とかなりの部分で重複しています。
一例を挙げると、鷲田清一は大学受験界で大ブームと言って良いほど出題されてきましたし、幸田文は京大の入試に出題されたことがあります(難問でした)。河合隼雄はセンター試験国語で出題済。前掲のリストに入れ忘れましたが、大学入試頻出の山崎正和も中学入試で取り上げられているのを見たことがあります。
これらの出題には、
「硬い文章を読み解く術を持つ生徒に入学して欲しい」
「将来の難関大学受験に対応できる国語力を持つ生徒に入学して欲しい」
という私立中学の願いが込められているように思えてなりません。
こうした私立中学側の願いに応えるには、地道に読解力や語彙力を付けてゆく他はありません。やや抽象的なアドバイスになってしまいますが、じっくり文章を読み、真剣に問題に取り組む姿勢を養ってもらいたいと思います。
冷静に考えてみると、小学生に「花田清輝」「加藤周一」「中村雄二郎」「鷲田清一」を読ませるなんて、ちょっとすごい話。今の中学受験生はなかなか大変です。