中学入試国語の出題文自体の予想というのは、ほとんど意味のないものだと思っています。(この件に興味のある方は、「入試国語のヤマ当て:国語塾・宮田塾のブログ」をご覧下さい。)
その一方で、国語入試問題によく出てくるテーマは、絶対に押さえておかないとならない部分です。どのようなテーマが出題されるかは、私が中学入試や大学入試の受験生を指導する際、とりわけ重要視しているところです。
中学入試の論説文を例にして言えば、「自然と人間の関係」、「言語と社会」といったテーマ。物語文を例にして言えば、「別離の悲しみと喪失感」、「人間としての成長」といったテーマです。
中学入試の場合、理解して身に付けてもらうべきテーマは、それほど多くありません。これが、「中学入試の国語は、ちゃんと勉強しさえすれば、比較的早めに仕上げられる科目である」という私の考えの論拠の一つです。
逆に言えば、これらのテーマを身に付けず勉強していても、学力は安定しないということになりますが……。
当塾では、頻出テーマだけを単独で大上段からぶつという指導は避けています。なぜなら、いきなり抽象論を理解することは難しく、偏った理解になりかねないからです。小学生の場合は、論理的思考がまだ未熟な可能性が高く、具体的事例の蓄積もまだまだ乏しいはずで、とりわけ気をつかわねばならないと考えています。
そんなわけで、当塾では、入試に出題された具体的文章を素材に無理のない抽象化をすすめ、頻出テーマを自然に身に付けてもらうというアプローチをとっています。
小学生にはちょっと難しいんじゃないの?とお思いかもしれませんが、的確な指導の下、一通り良質な問題をこなしてゆけば、恐れるには足りません。ある意味、国語は常識・道徳を問われる科目でもありますから、どんな難関校といえど、小学生の能力で十分理解可能なテーマ・論理構造しか出題されません。そこはご安心いただきたいと思います。
じゃあ、どんなテーマが出題されそうなのか。これは「問題文そのもの」とは異なり、予想する価値のある面白い部分ですね。もちろん、授業ではそうした予想も時々取り上げていますが、当ブログでも最近気になっているテーマをご紹介しましょう。
続きは別記事で。