今年2010年は、ショパンの生誕200周年を記念するショパン・イヤー。ショパンの大ファンを自認する私(&副代表)にとっては、素晴らしいコンサートが開かれたり、色々なCD・書籍が発売されたりで、非常に嬉しい年であります。
今年前半はコンサートと休日がなかなか合わず、生ショパンを聴く機会に恵まれなかったんですが、9月は横山幸雄氏のオールショパンリサイタルに行くことができました。演目はバラード1~4番、エチュードOp.10全曲、エチュードOp.25全曲。アンコールてんこ盛り。
検索サイトから来られたショパンファンには、お分かりいただけるかと思いますが、ほとんどのショパン好きは「どれだけ極端な選曲なんだよ!」と心の中で突っ込んだのではないでしょうか(笑)。もちろんいい意味でですけれど。横山氏の演奏は猛烈なテクニックに裏打ちされた素晴らしいものでしたが、個人的にはショパンよりベートーヴェンやリストを聴きたいかな、という感じ。
さてさて、先日再びシンフォニーホールにて「オール・ショパン・ピアノ・リサイタル」を聴いて参りました。演奏者は我らがラファウ・ブレハッチ(Rafał Blechacz)!
といっても、ファン以外の方には馴染みが薄いかも分かりませんね。(って、そもそも塾ブログなのに趣味全開過ぎでしょうか。まぁ、いつものことなので、興味のない方は読み飛ばして下さい。)
「ショパン国際ピアノコンクール」というピアノ界最高峰のコンクールがあるんですが、ブレハッチは前回(2005年度開催・第15回)の優勝者。5年に一度だけ開催されるこのコンクールで優勝することは、ピアノ界の頂点に立つことを意味すると言っても過言ではありません。
過去の優勝者には、マウリツィオ・ポリーニ、マルタ・アルゲリッチ、クリスティアン・ツィメルマン、スタニスラフ・ブーニンといった有名どころがわんさか。5年に1回しか開催されないのに、優勝者がいない回もあるので(第12回と第13回は連続で優勝者なし)、このコンクールで優勝することはとてつもなく凄いことなんです。
もちろん、コンクールで音楽性を判定するなんて愚劣だ、という考えもあるでしょう。しかし、このレベルになるとそんなチャチな考えは問題外です。世界中から俊英が集まり、「ショパン」「ピアノ」を介し極めて高いレベルでその音楽を競いあう。今までに輩出してきた優勝者の技術や解釈力を見れば、このコンクールの価値は誰も否定できないところでしょう。
このブログを書いているたった今、ポーランドの地では第16回ショパン国際ピアノコンクールが行われております。結果が今から楽しみでなりません。
おっと、ブレハッチのコンサートについて書くつもりがかなり脱線してしまいました。続きは次回に。