何やら当ブログの閲覧数が増えているので、検索ワードを調べてみると、「大阪府公立高校」「前期入試」といったキーワードでご覧頂いている様子です。ご覧頂いても、細かいデータを掲載しているわけではありません。ごめんなさい。
2/23に前期入試、2/24に新聞掲載というスケジュールでしたが、どの新聞にも問題と解答しか掲載されていないため(ですよね?)、解き方(解説)を知りたいとお思いの方々が多いのかもしれません。
お詫びといっては何ですが、平成22年度(2010年度)大阪府公立高校前期入試の中で、少しひっかかりそうな問題の解説を書いておきましょう。
いつもは国語の解説が多いので、今日は数学で。去年は理数科数学の問題の講評を書いたので、今年は一般の問題で行きます。なお、問題までは掲載できないので、新聞などを見て下さいね。というか、図形問題なので、図がないと何の事やら分かりません(笑)。
数学 大問4 小問(2) 第2問 解説
FJの長さを求めよという問題ですが、FJの長さを直接求めるのは面倒くさそうですね。
ABやDCは5cmと分かっているんですから、FからADに垂線を引き、ADとの交点をKとしてみましょう。FKの長さが分かれば、AB(5cm)=JK(5cm)からFKの長さを引くことにより、FJの長さも簡単にわかるはずです。
この補助線を引くことが第一のポイントですね。
ここから、三平方の定理+方程式を使って、FKの長さを求めることもできますが、かなり計算が面倒くさそうですね。
※面倒くさがってばかりいますが、数学であまり馬鹿正直に計算ばかりするのは考え物です。ややこしい計算はできるだけ回避するよう、賢く考える(悪く言えば手を抜く)方が、計算間違いも少なくて済みます。
よく考えてみると、三角形AKFと三角形EFGは相似の関係にあります。この相似関係に気づくことが第二のポイントですね。証明は時間がないのでパスしますが、この問題を解こうとする人ならすぐに証明は思いつくでしょう。逆に言えば、証明が思いつかないようなら、この問題は捨て問にしたほうが賢明です。
それはさておき、相似の計算を進めましょう。
第1問で線分AEの長さは、6-15√13/13(6マイナス13分の15ルート13、と考えて下さい)と出ているはずですから、AFの長さは簡単に出ます。6-(6-15√13/13)=15√13/13(13分の15ルート13)です。
あと、EGの長さも三平方の定理からすぐに求められますね。√(6の2乗マイナス4の2乗)=2√13です。
相似比は次の通りですから、
AF:FK=EG:GF
FKの長さをxとすると、方程式はこうなりますね。
15√13/13:x=2√13:4
内項の積と外項の積が等しいことを利用して解きましょう。
x=30/13(13分の30)
FKの長さは、30/13ということになります。
FJ=5-FKですから、結局、FJ=35/13(13分の35)ということになります。
答:35/13(13分の35)
授業で説明する分にはいいんですが、数学の解説を文章におこすのはかなり骨が折れます。ということで、この一問だけでご勘弁を。
なお、前期入試のレベルおよび配点から考えて、この問題は合否とほとんど無関係だと思います。ただ、勉強にはなる問題ですから、受験生としてはやっておきたい問題です。