Abbey Road Studios (アビー・ロード・スタジオ)

Abbey Road Studios (アビー・ロード・スタジオ)とは、イギリスにある音楽スタジオです。特に、ビートルズがその楽曲のほとんどを録音したスタジオとして名を知られています。ビートルズの『Abbey Road』というアルバムも、このスタジオ名にちなんでいます。下記のジャケット写真をご存知の方も多いでしょう。

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スタジオ前の横断歩道を渡るビートルズのメンバー。「ポールが裸足なのは、彼が既に死亡していることを表している」という噂がたったそうで(笑)。

現在、このスタジオはEMIグループが所有しているんですが、ご存知の通り、昨今の音楽業界は厳しい状況。EMIとしても、赤字に陥っていたこのスタジオをこれ以上存続させるつもりはなく近々手放す予定である、というニュースがつい最近流れました。

私自身、それほどビートルズには思い入れはないんですが、それでもやはり大きなニュースです。少なくともオリンピック関連よりは大事件であるように思えました。EMI、というか音楽業界、そこまで厳しいのか……。

しかし、上記の報道後、スタジオを存続させるべし!という声が様々な人から湧き起こり、ほとんどイギリスの国民的な声になってきた、というのが先週の段階。EMIはあまりの反響の大きさに驚き、売却案を撤回しました。

今週(2/24)には、英政府がこのスタジオを、国の歴史的建造物に指定したと発表。今後も、ほぼ現状のまま音楽スタジオとして維持されるようです。英政府、仕事が早い。おそらく閣僚メンバーの年齢的に、ビートルズシンパが多いのではなかろうかと思います(笑)。

まぁ、EMI的には微妙なオチですが、私のような音楽ファンには一安心、といったところです。ここ数年でも、有名ミュージシャンがこのアビー・ロード・スタジオでライブを収録したりしていますしね。気に入っている動画を二つほどご紹介。

Jamiroquai – Travelling Without Moving (HQ Audio) Abbey Road

このバンドのデビュー当時、うるさ型の音楽ファンは、「何このスティービー・ワンダー?何このカーティス・メイフィールド?」と笑ったように思います(私もそうでした)。しかし、彼らの楽曲は(パクリに止まらず)スティービーやカーティスへの敬意に溢れていたためか、ほどなく音楽ファンの心を掴んでいきました。もちろん一般的なポピュラリティも。
このビデオも、アルバム収録バージョンより遙かにタイトな出来に仕上がっています。ホーン隊やリズムセクションの緊密な連携が格好いい!

Knights of Cydonia – Muse (Live at Abbey Road)

このMuse(ミューズ)も初めて聞いたとき、「何このクイーン?何このベタなロック?」と思ったんですが(うるさいオッサンですね)、気がつくとこの曲のリフの部分を口笛で吹いていたりすることが(笑)。

ともあれ、アビー・ロード・スタジオ継続ということで、めでたしめでたしです。