さて、夏も本格化してきました。海だ山だプールだツーリングだ!と言いたいところですが、そんな時間があるはずもなく、お仕事お仕事の日々でございます。論説文だ!小説だ!随筆だ!古文だ!漢文だ!ふぅ(笑)。とりあえずお盆休みを目指して頑張ります。
しかし、夏はいいですよね。やっぱり。『夏祭浪花鑑』の話を書こうかと思っていたんですが、たった今考えが変わりました。人形相撲の話にしよう。
先日、文楽友の会の会報誌が届きました(もう随分長い間、文楽友の会の会員なのです)。大抵の場合、表紙は文楽人形なんですが、今回は趣が異なります。小さな黒いお人形さんが、もう少し大きな白木の人形さんを押しまくっている。
文楽人形のような精緻な細工をこらした人形達ではありません。稚拙といえば稚拙な作り。ただ、どこか古風で趣がある人形達です。褌(ふんどし)をしているようだけど、相撲をしているのかな?
会報誌を開いてみると、2019年9月に国立文楽劇場で『ふるさとの人形芝居』なる民俗芸能公演が行われるらしく、その一つの演目のようです。
「八幡古表神社の細男舞・神相撲」と説明されているんですが、福岡県は築上郡にある八幡古表神社の神事、褌姿の神様達が相撲をとるという人形劇で、奈良時代にその淵源があるとの由。四年に一度しか奉納されないとも記されています。
妙に心惹かれるものがあって、公演日を見ると2019年9月7日土曜日。あちゃ〜、朝から晩まで仕事をしている日なので、観劇することは叶いません。
ひょっとしてYouTubeあたりに何か映像がないかなと思って検索してみると、ありましたありました!
4年に一度 福岡・吉富の「神相撲」
神様にしてはどこかユーモラスで、しかも暴力的なんですが、昔の神様のイメージはこういう感じだったんでしょうか。黒い小さなお人形さんは「住吉大神」とのことで、強い強い。ガシガシ当たりまくって、まさに「ガチンコ勝負」。
カン!カン!と激しく当たる音が映像から聞こえてくるので、かなり人形も傷むのではと心配になるんですが、適切に修復・保全されているんでしょうね。神棚に祭り上げるのではなく、こうやってバンバン使う姿勢がとても素晴らしい。
「おりゃ〜とりゃ〜どりゃあぁぁぁぁ!」と勝手にアフレコをしたくなるような住吉の神様の動き。めっちゃカワイイ。11柱の神様を一人で押し倒す大活躍です。
これ多分、近々Marvel作品として取り上げられるよね(笑)。Marvel作品に出てくるキャラって、あれ、ほとんど神様だし。最近、『アベンジャーズ・エンドゲーム』と『キャプテン・マーベル』を立て続けに見たんですが、「神相撲」の主人公なら、『キャプテン・スミヨシ』といったところでしょうか。
より詳しく見たい人はこちらもお勧め。面白かったですよ。
八幡古表神社の傀儡子の舞と相撲