前から答えが出せないでいる問題が一つ。それは、高速道路上をバイクで走行中に熊と遭遇した場合、どう対処すべきなのかという問題です。
そんなケースはなかなか無いだろうと思われるかもしれませんが、東北の方の高速道路をバイクで走っていると、そこかしこに「熊注意！」なんて標識が立っています。黄色地に熊の絵が描かれているんですよね。ひえええ。
実際、昨日のことですが、こんなニュースがありました。
クマと乗用車が衝突 秋田自動車道
6月30日 13時00分３０日午前、秋田市の秋田自動車道で、道路脇の山から出てきたクマが、走ってきた乗用車と衝突しました。クマは死に、車に乗っていた女性にけがはありませんでした。
警察によりますと、３０日午前９時半ごろ、秋田市上北手古野の秋田自動車道の下り線で、道路脇の山から出てきた体長およそ１メートルのクマが、走ってきた乗用車と衝突しました。
この事故で、クマは死に、車を運転していた２０代の女性にけがはありませんでした。
女性は「山から出てきたクマが、左から右にいったん道路を渡ったあと、また右から戻るように道路を横切って来た」と話しているということです。
現場は、ＪＲ秋田駅から南東におよそ７キロ離れた山に囲まれた場所です。
秋田県内の高速道路では、クマと車が衝突する事故が先月から今月にかけて鹿角市などで３件起きていて、クマの目撃情報は４月からの３か月間で２９件に上っているということです。
熊には可哀想ですが、運転手さんに大事が無くて不幸中の幸い。自動車であれば、残酷ではあるものの、上記のように「はね飛ばす」というのが最適解だろうと思うんですが、バイクの場合はどうすれば良いのか。特に深夜。
深夜の東北自動車道とか青森自動車道って、だいたい下記の映像のようなムードです。照明がほとんど無く、ライトを消せば真っ暗。通行する車もほとんど無し。これはこれで楽しいんですが。
※ 下記の映像は、なぜか昆虫が少し出てきます。嫌いな人は注意。
Nuova Yamaha MT-09 Tracer m.y. 2015
こういう状況で熊が出没したとき、取り得る行動は下記のようなものでしょうか。
1.一旦停車して熊が行き過ぎるのを待つ
2.クラクションを鳴らしながらすり抜けを強行する
3.衝突上等、はね飛ばす気持ちで全開走行する
4.Uターンする
以下、緊急回避として最適なる行動を導くため、各選択肢を検討する(大げさ)。
1.一旦停車して熊が行き過ぎるのを待つ
夜間の高速道路上で停車することの方が危険だと思われる。田舎の夜間の高速道路は平均速度が速い(走行車線でも時速100km〜120kmぐらい？)。路肩に寄ったとしても、熊を見かけてパニックになった他車が路肩に急に寄ってくるかもしれない。熊も「なに？なに？どうしたん？」と寄ってくるかもしれない(笑)。恐すぎ。
2.クラクションを鳴らしながらすり抜けを強行する
クラクションに熊が反応してくれればよいが、そうとは限らない。ガオ〜ッと向かって来られたらどうすればいいのか。
3.衝突上等、はね飛ばす気持ちで全開走行する
自動車だとこれで良いのかもしれないが、熊に衝突すればバイクはまず転倒する。怒り狂った手負いの熊にガオ〜ッと襲われたり……。想像したくない。
4.Uターンする
後ろに全く車がいなければ、Uターンして路肩で待機することもありかもしれないが、高速道路上を逆走することは極めて危険である。いくら緊急避難行動とは言え、重大な事故を招く可能性がある。熊よりも回避行動の方がさらに危険だと思われる。
なんか八方ふさがりなんですけど(笑)。求む、体験談。
まぁ、どれが正解かというより、「熊が出没しそうな高速道路を夜間に走行するな」ということなんでしょうね。
関西の高速道路や国道だと、さすがに「熊注意！」という標識はほとんど見ません(大阪府某所で見かけたことはあるけれど)。
通常は「動物注意！」という標識になっていまして、動物自体もタヌキや猿が描かれていることがほとんどです。実際、田舎の方に行くと、道路上でぺちゃんこになったタヌキ(らしきもの)は時々見かけます。南無。
「まっくら森の道、くまさんに出会った〜」どうすればいいのか熊自身に教わりたいなと思うんですが、やっぱり、白い貝殻の小さなイヤリングをしておくべき？いや、それだと追いかけられるのか？(笑)
