学生はいよいよ夏休みですね。塾側からすると忙しい時期に突入です。
通常期は午前に雑務をこなしたり、個人的な用事をこなすんですが、この時期は朝から晩まで授業をしている日が多く、時間のコントロールが難しくなります。隙間時間で雑務をこなさなくてはなりません。
生徒さんの方に時間的な余裕があるこの夏期に、しっかりと学力を伸ばしてもらうのが私たちとしては一番大切なこと。そのためにも、体調は崩せません。
体調維持には「早寝早起き」がよいのかもしれませんが、そんな言葉、大昔に聞いたような気がするなあ、といった生活をしておりまして(笑)、就寝時刻も起床時刻も(したがって睡眠時間も)見事にバラバラです。
ただ、私は自称「睡眠の達人」ですので、寝られるときにサッと寝て、起きねばならないときにスッと起きるようにしています。それで十分。3時間しか寝られない日もあれば、8時間寝ている日もあるといった具合です。
これは個人的な考えなので、決して押し付ける気はないんですが、決まった時間に就寝して決まった時間に起床する、つまり決まった睡眠時間を必ず確保する、というのは健康的に見えて、実はきわめて不健康なことなのではないか。
もちろん、成長期の子どもや体力の衰えた老人はちゃんと定期的な睡眠を取るべきだとは思います。しかし、一般成人は仕事や勉強で忙しく、就寝時刻や起床時刻はどうしても一定しないのが普通です。そしてそれでいいと思うんですよね。「今日も○○時に眠れなかった」「ああまた○○時に起きられなかった」なんて悩むほうが精神的に不健康なんじゃないか。少しでも規定枠から外れると、体調を崩したり精神的に不安になるなんていうのはちょっとひ弱すぎないか。
本来、大昔の人間はそんな生活をしていなかったと思うんですよね。日が昇れば起きる、日が沈めば眠る生活。日の出・日没時間は季節によって異なりますよね。それに獲物が出たという情報があれば、夜中にでも活動したでしょうし、敵襲の可能性があれば一晩じゅうでも起きて警戒する。逆に必要がないなら日が高い時間にすやすや寝ていても構わない。
文明文化は別として、人間の身体がその頃からそんなに進化したとも思えません。とすれば、ランダムな睡眠・不規則な睡眠で不都合はないんじゃないでしょうか。人間、本当に睡眠が必要ならいやでも眠りに落ちるでしょうし、眠くならないのは眠る必要がないからだと思うんですよね。眠くなったら寝ればいい。
ただ、現代人の問題は、仕事や勉強をせねばならない時間に眠くなってしまうということだと思います。大切な時間に眠くなると良好なパフォーマンスが発揮できない。私が思うに、そのために重要なのは、睡眠と疲労回復のコントロール。
つまり、寝られるような隙間時間が少しでもできれば、ササッと睡眠をとる。そして頭脳や身体を回復させておく。そういうのは苦手なんだよなという方もいらっしゃるでしょうが、練習次第ではなかろうかと思います。隙間時間でサッと寝てサッと起きる、それを何度も繰り返す。まあ、どんな場所でも船を漕ぐ図太さが必要ですけどね。騒がしい街の雑踏の中でも、大音量の工場内でも睡眠をとる自信がある私は、厚かましすぎるだけなのかも……(笑)。
後はその隙間時間をどう作るかですが、私の場合自営業ですので、そのあたりは比較的容易。ただ、どんなに忙しいお勤めの方でも、おそらく一日に何回かはそういう隙間時間ができるんじゃないかと思います。移動時間とか食事時間とかトイレ時間とか。
そこでしっかり睡眠を取れれば、その後の仕事で良好なパフォーマンスを発揮できるのではないかと思います。スマホを見る時間があれば、短時間でもがっつり眠ろうぜと。
ショートスリーパーとかロングスリーパーといった話をよく耳にします。それが先天的に決まっているのかいないのか、私にはよく分かりません。ただ、「ランダム・スリーパー」にはトレーニング次第でなれるんじゃないかなと個人的には思っています。
本能的かつ直感的に生きている人間のたわごとかもしれませんが、時間が貴重だと思っている人には一度お試しいただきたく存じ候。