中学生の数学理解度

久々に数学の話をば。

以前も書いたことがありますが、中学3年生の時点で、(高校入試のような応用問題レベルではなく)教科書レベルの数学をしっかり理解できているのは、全体の3割程度ではないかと思います。

日本全国の中学生を考えたとき、その程度の割合になるのはほぼ間違いないと思います。実際、全国学力テストなどの客観的なデータもそれを物語っています。
(もちろん、当塾生の3割しか数学を理解できていないということではありません。為念。)

全国学力テスト(2008年) #2:国語塾・宮田塾のブログ

覚えるべき知識はどの科目よりも少ない科目ですから、(入試問題レベルではなく)教科書レベルに絞れば、国語・英語・理科・社会といった他科目に比べて、かなり楽な科目であるようにも思えます。しかし実際は、最も理解度・習得度に差がある科目になっています。

「近頃の中学生はなっとらん、学校・塾も何をやっているんだ」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私から見ると、中学数学に盛り込まれている内容は、現在の一般的中学生を前提としたとき、その理解力を超えてしまっている感じがあります。

いわゆる難関私立中学の場合、全員が教科書レベルの数学を理解するでしょうから、問題は公立中学や普通の私立中学の数学ということになりますが、教室にいる7割の生徒が理解できない授業って本当に意味があるのか、かなり疑問です。

こと中学数学に関しては、素直にカリキュラムを二分化した方がよい、進学校に進む生徒用のカリキュラム・それ以外の高校に進む生徒用のカリキュラムに分けた方が現実に即した対応になるんじゃないか。そんな気持ちがぬぐえません。

塾でもできるだけ理解を深めてもらおうと努力していますが、中学3年生の時点で、残り7割に入っている場合は、あまり数学を深追いしない方がいいと考えています。確かに、数学に力点を置いて指導・勉強すれば、数学の成績は伸びるでしょう。しかし、かなりの時間を割かねばならないため、国語・英語・理科・社会といった他科目の勉強時間が減り、全体としてみたとき、入試対策として得策ではありません。そういう意味で、特に数学は、上位の高校を目指すならば、中学1-2年の間にしっかり身に付けておく必要がある科目だと思います。

ちなみに、とある数学教師曰く、高校数学の教科書レベル(しつこいようですが入試・応用問題レベルではありません)を理解できているのは、全高校生の1割程度とのこと。国公立大学に進学するには、文系理系を問わず原則として数学が必要になりますから、この1割に入ることが、国公立大学に合格する大前提になっているといえます。

そういったことから、高校入学時に(より正確には中学3年生時に)数学でコケている人は、国公立大学ではなく、私立大学(数学を回避できる)を目指すことが現実的な選択肢であると考えています。