具体的な質問・抽象的な質問

小中高どの学年についても言えることですが、成績の良い生徒は質問が非常に具体的です。曰く、

「ここの『あはれなり』はどういう意味で訳せばいいですか?」

「この問題にこの公式を当てはめても大丈夫ですか?」

「ここの関係代名詞はどうしてwhoじゃなくてthatなんですか?」

教える側としても非常に回答を与えやすいということになりますし、教わる側も明確な回答が得られ学力が確実に向上する、という良循環が起こるわけです。

一方、成績がまだまだという生徒の場合は、抽象的な質問をしてくることが多いですね。曰く、

「数学はどうやったら解けますか?」

「英語はどうやって勉強したらいいですか?」

もちろん、質問してくるのは非常によい姿勢ですし、どんどん質問してもらいたいと思っています。かつ、私たちとしても、生徒の学力レベルを考えながら、質問の趣旨をできるだけ的確に捉え、正確なアドバイスを与えるようにはしています。が、抽象的な質問に対しては、やはりアドバイス・回答も抽象的なものになりがち。即座に学力向上につながりにくいところがあります。

「何が分からないかがハッキリ分かる」というのは学力の一つの側面だと思います。そんな意味で、分からない所があればすぐに質問するという姿勢は、教わる側にとっても教える側にとっても利益のある姿勢ですね。

なお、「勉強の仕方が分からない」という質問が出てくるのは、極めて危険な兆候です。これはまた別稿にて。