ペロペロ

どうでもいい話なんですが。

ちょっと前にありましたよね、某回転寿司店で、ある若者が醤油差しをなめ、その動画をSNSで拡散したため大炎上したという話が。昨日(2023.06.08)の報道によると、回転寿司の運営会社が若者を相手取って約6700万円の損害賠償を求め大阪地裁に提訴したとの由。

「寿司テロ」と呼ばれたことからも分かるように、実際の損害額はもっと大きかったでしょうし、まだこれでも温情的な請求額なのかもしれません。

思うんですが、こうした大きな事態って、突然発生したわけではないはず。事ここに至るまでに、いくつものハードルがあったはずなんですよね。

「共有物をなめて不潔な状態にしてはいけない」

「不潔なことをして楽しんではならない」

「他人が顔をしかめるような事柄をわざわざ世間に広めてはならない」

高校生なら本当は全部守れて当然のルール。百歩譲って全部守れなくても、どれか一つだけでも守れていればこんな事態にはならなかったはずですよね。

でもね、やらかしてしまう人はやってしまうんですよ。「全てのハードルを『見事に』乗り越える」という芸当を。普通はどっかで止まるだろうにと思うんですが、全てを突き破って驀進してしまう。

勉強をすることの効用っていくつもあると考えていますが、「どこかのハードルで引っかかる」冷静な判断力を養うこともその一つではないかと思います。「ハードル」の存在を認識する、「ハードル」の存在を記憶しておく、「ハードル」を乗り越えない自制心を持つ。これができないと大変なことになってしまう。

ペロペロ君は高い授業料を払って学ぶことになりましたが、ネットリテラシーがどうのこうのという前に、何がまっとうなことで、何がいけないことなのかを子供の間にきちんと伝えておいてやるというのはやっぱり大切です。


昨日、あるスーパーに出かけたところ、ソフトクリームの実物看板が置いてありました。こんなやつです。

私の横を子供を載せたお母さん自転車が通りすぎます。子供の歳のころは1歳・2歳ぐらいでしょうか。にこにこと無邪気な笑顔がかわいらしい男の子。

自転車から男の子を降ろして、お母さんは施錠したりバッグを用意したりして買物の用意です。お母さんが目を離したすきに、その男の子、トテトテと歩き出します(そういう時は危ない方に行ったりしないかさりげなく見守っています)。向かう先はソフトクリームの実物看板。自分よりずっと大きなソフトにひしっとしがみついたかと思うと、ペロペロし始めました。ボク、それ本物とちがうよ〜(笑)。

「あんた!そんなんなめたらあかん!」と即座にお母さんが引きはがしにいかれましたので、私は何もしませんでしたが、あんまり嬉しそうにかわいい顔でなめてたんで、笑いをこらえ切れませんでした(笑っているのがばれないように背中を向ける)。

あんまりいい顔だったんで、お母さんがいらっしゃらなかったら、「おっちゃんが一つ買ってあげるよ」って声を掛けていたかも。いや、「不審者による声掛け事案」になってしまいますか。

損害賠償を求められたり社会的に疎外されたりしないうちに、子に教えてやらねばならないことは山積みです。親をするのも楽じゃないですね。