「衝撃的な国語力」「速読術のウソ」「読影能力の向上」

なかなか長い記事を書く時間がないので、手短な記事も書いていこうと思います。今日は最近見つけた国語関連の興味深い記事をご紹介しましょう。

『テラスハウス』男女の国語力に衝撃。ダルい、クソ、チル…で会話する人達|辛酸なめ子 – めるも


辛酸なめ子さんは、凄まじくキレのいい文章を書く人だと思っています。視点も文章表現センスもホントにいいんですよね。大好き。さすが女子学院中高卒だけはあります。東京の女子中の入試国語問題ってかなりレベルが高いんですが、こうした才能を生み出すのに一役買っているのかもしれません。

なめ子さん、実は私と誕生日が一緒なんですが(8月29日)、マイケル・ジャクソンやチャーリー・パーカー、ペ・ヨンジュン達と同じエンターテイナーの星の下に生まれているのかも。いや、私にそんな才能はありませんが。

テラハなる番組は見たことがありませんが、構成や出演者のムードは大体わかります。

「ヤッホー」「オッケー」「どうっすか」「マジで?」「ヤバい」「アガる」「どっか行こ」「めっちゃ◯◯」というフレーズが頻出している印象です。それだけでも十分会話が成り立っていそうです。もしかしたらカットされた部分で、環境問題や国際政治について論じ合っていたのかもしれませんが……。
(上記記事より引用)

論じ合ってねーよ!(笑) このチクリとした嫌味がすんごくいいんですよ、彼女の文章。


元Googleエンジニアが「速読術のウソ」を科学的に解説


これはもう少し掘り下げて説明したいところ。少なくとも中学入試や大学入試に「速読術」は全く必要がありません。むしろ害になります。

今までにもう数えきれないほど、「速読術を学んだほうがいいでしょうか」と尋ねられてきましたが、本当に必要ありません。生徒さんやその保護者さんにはちゃんと理由とともに説明してきましたが、お問い合わせのお電話なんかだと、どうしても速読を習うべきだとお考えになっていて、私に速読に関する太鼓判を押させたいのか、効能の保証をしつこく求めてくる人がいらっしゃいます。必要ないですよと申し上げるんですが、なかなか引き下がってくださらない。そもそも私には何の関係もない話だし、もう面倒くさいので、「あなたには役立つのかもしれませんね」とお答えすることにしています(笑)。

入試に不要だということは、上記の記事をお読みいただければおわかりいただけると思うんですが、気が向けばまた私の観点からも説明したいと思います。自ら合格から遠ざかってどうするんですか……。


非放射線科医が読影能力を上げる工夫

これも興味深い話で、深く頷きました。放射線科専門医の方が、非放射線科医にCT影像を読影する能力を上げるコツを伝授していらっしゃるんですが、文章読解と全く同じだなと。

一つの画像に10分掛ける。レポート・本と対比する。レポートを書くつもりで読む。
放射線科の専攻医がやっているのはこの繰り返しです。2年目になると見違えるように読める。
(上記記事より引用)

やっぱり、先の速読みたいな安易な方法じゃダメなんでしょうね。徹底的に精読の練習をしていらっしゃるわけで、もう文章読解の練習と全くパラレル。

ものを「読む」というのは究極的な部分では共通してくるんでしょうね。絵画の解釈とか音楽の解釈なんかも含めて。とても興味深いことだと思います。