体験授業参加者を「読解」する

ウェブサイトの方でもご説明させていただいておりますが、完全少人数制宮田塾では、入塾をご希望下さる方に体験授業を実施致しております。入塾前に当塾の指導の様子やお子様との相性を見ていただくことは、非常に重要だと考えているためです。

その重要性は、もちろん入塾希望者や保護者様にとっての重要性でもあるんですが、実は我々塾側にとっての重要性でもあります。

ちょっと自慢になりますが、一時間も指導させていただければ、体験授業に参加してくれているお子さんについて、かなりの情報を読みとることができます。

どの程度の学力なのか、どのような勉強をしてきたのか、集中力の有無、勉強への熱意、兄弟構成、塾や学校への適性、どのような中学校への進学が適しているか、などなど。

今までに何度も「よく当たりますね!」と感心されたことがあるんですが、占い師ではないので「当たっている」わけではないんです(笑)。あくまでも来てくれたお子さんから滲みだしてくる情報を「読解」しているんですよね。

もちろん、私も小さな頃からそんなにたくさんの情報を読み取れたわけではありません。職業的な経験や育児経験があっての話。あと、やっぱり私と副代表の二人で複眼的に見ているというのも大きいと思います。

体験授業の後、必ず私達二人で「読み取った情報」を話しあうんですが、二人の読取り・感想にズレが生じることはまずありません。


「今日見学に来てくれた●●君は、めちゃくちゃ集中してたね。答案をチェックしたけど、読解の力も確かなものがあるよ。あの調子なら小学2年生のテキストは早めに終わらせて、小学3年生のテキストに進んでもらった方が学習効果は高いと思うけど。」

「私も全く同意見。具体的には、△△テキストは4ヶ月ぐらいで終わらせて、□□テキストに移行するというスタイルはどうかな?」

「それがいいだろうね。中学受験を予定なさっているとのお話だったから、漢字検定も1学年または2学年上の級を早めに取る方向で指導するのがいいだろうね。」


「今日見学に来てくれた○○君は、早めに低学年の算数の復習をこなした方がいいね、少しつまずきの芽が見えてきてたと思うけど。」

「だね。算数が嫌いになりかけている節がある。はやめに低学年の部分に立ち戻ってつまずきの芽を摘み取らないと、今後まず間違いなく算数が元で勉強嫌いになると思うわ。」

「具体的には△△テキストで指導するのがいいだろうな。」

「保護者様は先取り学習をご希望だったけど、焦らずに行った方が最終的には学力が高くなるだろうね。」

「もしご入塾なさったら、そのあたりは面談の中でご説明させてもらおう。」


「今日見学に来てくれた□□さんは、こっちで用意した教材も全問正解で自信満々だったね。ただ、幼児教室的発想で国語の問題にあたっているのが見て取れたけど……。」

「私もそう思った。勉強に自信を持つのは悪い事じゃないし、その自信を上手くキープする形で、ちゃんとした読解力を付けていく方向でいくといいんじゃない?」

「うん、こっちもそう思ってた。現段階では解答スピードはあまり重視しない方がいいだろうしね。もし入塾という運びになったら、そのあたりをご理解いただいて指導を始めた方がいいだろうね。」


と、まあ内容は来てくれたお子さんの様子によってまちまちなんですが、体験授業の後は、こんな風にして私と副代表の二人で、おまかな指導方針や利用すべき教材、保護者様に伝えるべき内容などを考えているわけです。

もちろん、ご入塾下さるか否かは、体験授業においでになった生徒本人と保護者様の意向によります。具体的には、ご入塾をご希望の方には(お手数をおかけして申し訳ないんですが)再度のご入塾のご連絡を頂戴し、初回面談の日程設定を行うという手順をふんでいます。ご入塾なさらない方は、そのまま流していただければOK。

随分前は入塾前に面談を行うこともあったんですが、さすがに時間的に無理がありまして、今では保護者様との面談は、ご入塾下さった方だけを対象とさせていただいています。塾生さん以外にあまりに時間を割きすぎると、塾生さんの利益を害してしまうというのが大きな理由です。ご理解賜れば幸いです。

なお、宮田国語塾の方の入塾時面談は、上記とは少し違うスタイルで行っているんですが、それに関する話についてはまた別の機会にしたいと思います。