小学1年生の涙

昨日小学1年生の話を書いていて思い出した話。

何年か前のことなんですが、小学1年生のA君が突然ポロポロと涙を流し始めました。別段珍しいことではないので、いつものように「A君、わからなくてもかまわへんよ、どこかむずかしいところある?」と明るく尋ねたところ、A君、かぶりを振ります。

確かに今の今まで極めてスムーズに鉛筆を走らせていましたし、別段難しい箇所でもありません。はて?

副代表「身体のちょうしがわるいの?」

かぶりを振るA君。

副代表「学校とかで何かいやなことあったの?」

A君は再び首を横に振ります。

私&副代表「???」

困りました。原因が分かれば対処もできるんですが……。

とその時。隣に座っていた6年生のU君がポツリ。

「先生、A君は多分トイレに行きたいんだと思う。さっき、少し身体を震わせてたから。」

私&副代表「A君、本当?トイレに行きたいの?」

泣きながら首を縦に振るA君。あわててトイレに連れて行きます。

当塾、授業中にお手洗いに行くことは禁じていません。もちろん、本来なら授業開始前や終了後に行くべきだとは思うんですが、出物腫れ物なんとやらですし、(特に小さな子どもの場合)尿意・便意を我慢させても、勉強が捗るはずはありませんので。

ですので、トイレを我慢しているとは思いもしなかったんですよね。おそらく、A君のご家庭では「授業中にトイレに行ってはいけない」という風に教えて下さっており、彼の心中で「トイレに行きたい」「でも授業中だから行ってはいけない」「でも漏れそう」「どうすればいいの!」という葛藤があったのではないかと。

トイレから戻ってきてからのA君、すらすらと勉強をこなしてニコニコ顔。私達もホッとしました。

それにしても、迂闊な私達に比べて、U君はグッドジョブ!人の動きや心を読むに敏な子だなと感謝することしきりでした。こういう子は国語が得意なことが多いんですが、U君も然り。

私達もまだまだ勉強が必要です。