ここ数年、授業準備にiPadやiPhoneは欠かせない物になっています。具体的には、インストールしてある辞書を引きまくっているんですが、なかでも物書堂というデベロッパーの作成している辞書アプリケーションは、ユーザー・インターフェースがとりわけ優れていて、使いやすいこと極まりありません。
仕事柄、そして趣味柄(笑)、辞書を使わない日はないぐらいですが、ついつい手が伸びるのは、物書堂のアプリケーション。『三省堂大辞林』『三省堂ウィズダム英和和英辞典』『コウビルド英英和辞典』がフェイバリットなんですが、とりわけ仕事に役立ってくれるのが、タイトルの『旺文社全訳古語辞典』。
7月3日に第4版が発売されていたのに気付き、早速購入しました。やっぱりいい!昨日朝まで使っていた第3版はデリートして速攻で乗り換え。第3版は横書きで、その点が少し興ざめだったんですが、第4版では縦書きになりました。やっぱり古語辞典は縦書きだな、よく分かってるよなと独りごちながら、ちょこちょこいじっていたんですが、本当によく出来ています。
第3版は書籍もiOSアプリケーション版も持っているんですが、もう書籍は全く利用しておらず、真っさらのまま。iOSアプリケーション版がとにかく便利なんですよね。
私が古文や漢文の授業準備をする際によく使う古語辞典は、使用頻度順に並べると次の通り。
1.旺文社全訳古語辞典(iOSアプリケーション版)
2.小学館古語大辞典
3.岩波書店古語辞典
1がとにかく便利で90%ぐらいの利用率。受験生や普通に古文を読もうと思う社会人はこれで十分過ぎるぐらいに十分。分かりやすく使いやすいのでとてもオススメ。
2は大型の一冊本。1に掲載されていない言葉を調べたり、より深く調べたいとき用。
3はちょっと毛色の変わった古語辞典(大野晋色とでも言いますか)。違う角度から調べたり、語源を調べたりするとき用。
三省堂・ベネッセ・旺文社(一般的な古語辞典の方)などなど、他社の古語辞典も各種持っていますが、それらを引くことはまずありません。最近、日本国語大辞典全14巻を購入したので、上記2・3の立ち位置は変わりつつありますが……。
そのうちに、iOS対応の国語辞典・古語辞典ガイドを書こうと思っているんですが、今日は時間が無いので、『旺文社全訳古語辞典(第4版)』のスクリーンショットを少々。これが1600円で売られているんだから有り難い時代です。
用例検索ができるのがむちゃくちゃに便利。紙の辞書では2週間ぐらいかかりそうな作業(というか、そんなことする気にすらならない作業)が一瞬。今版から発音付き。
類語パネルも最高。教える側にとっても便利。
文法にも手当てしてあります。手軽な文法書代わりにも。
上記「ぬ」の内容。学習者にとって分かりやすく説明されています。ちなみに、このぐらいは大学受験生なら瞬間的に識別できないとダメ。
物品などは、言葉を費やすより絵を見せた方が100倍早い。几帳(きちょう)ってこんなやつ、唐櫃(からびつ)ってこんなやつ。