伊勢神宮・招き猫

少し前、家族と共に伊勢方面をドライブしてきました。伊勢神宮内宮(ないくう)にもお参り。

私より上の世代の大阪人は、大体の場合、小学生の頃に修学旅行で「お伊勢さん」にお参りした経験をお持ちのはず。夫婦岩も回って、お土産に赤福を買う。これぞ古き大阪小学生の「ザ・修学旅行」。

しかし、私の通っていた公立小学校は、なぜか修学旅行先がお伊勢さんではなく白浜でした。よく考えてみると、伊勢神宮=神道なので、「公教育と宗教の分離」といったことが問題になった……とかなんでしょうか。子供の頃の私がそんな事情を知る由もなく、呑気に修学旅行を楽しんでいたわけですが。

伊勢神宮の場合、天皇家の方々はもちろん、政治家もよくお参りする神社なんですが、いわゆる左寄りとされる政治家が閣僚になった際も参詣をしていたはず。靖国神社だとあれだけ大騒ぎになるのに、伊勢神宮だと報道もなく問題にすらならない(笑)。純粋に「政教分離」概念を考えてみると、ちょっとおかしな話なんですが、そこら辺が、この国の政治と宗教の関係のあいまいさを表していると思います。

さて、難しい話はさておき、お伊勢さんへのお参り、実は私も今回が初めて。母も妻も何度か参詣したことがあるとのことで、私と息子だけが初参詣です。

先述の通り、修学旅行で伊勢神宮に行く機会はありませんでしたが、長じてからは、何度か伊勢地方に行っています。が、たいていの場合、バイクで一人で走っているだけなので、どうも参詣する気になれない。一人で参詣って何となく寂しいんですよね(笑)。

そんな風に何度も伊勢神宮前を素通りしてきた罰当たりな人間なんですが、今年は式年遷宮という事もあり、ドライブがてら参詣しようというわけです。

駐車場から少し歩いて、内宮内を散策したんですが、さすが日本一の神社だけはあります。「神さび(荘厳で神々しい)」具合が他社とは段違い。木々の樹齢、五十鈴川の気配を感じさせる社内構成など、平安時代よりも、奈良時代よりも、さらに古式な神格を感じます。

清浄さをなによりも重んじるのが神道だと聞いたことがありますが、空気も水も、20年に一度新設される社殿も、何もかもが日本的清浄さに包まれています。観光客が多数いてこれですから、仮に神域全部を締め切って一人で散策すれば、古代人になりきれること必定です。

本殿前では、家内安全と塾生学力向上を願ってまいりました(もちろん古語でね)。神宮内宮内の詳しい様子については、他のウェブサイトで紹介されているでしょうから、これぐらいにしておきます。


さて、当塾の所在する玉造は、かつて大坂の人間が「伊勢参り=おかげ参り」する際のスタート地点としていた場所です。今と違って車や高速道路もありませんから、大坂からこの伊勢の地までやって来た人びとは、さぞかしエトランジェ気分を満喫したことであろうと思うんですが、その気分をうまく再現しているのが、伊勢神宮内宮前のおかげ横丁。

伊勢内宮前 おかげ横丁

あまり時間がなかったので駆け足だったんですが、なかなか面白い町でした。雰囲気がいいんですよね。無粋な電信柱が埋設処理され上背を揃えてある町並は、江戸時代の伊勢参りを彷彿させます。

現代人の我々は、駄菓子屋や雑貨店を覗いてみたり、ラムネを飲んでみたりしてウロウロ。銀行や郵便局もそれ風にしてあるのが徹底していて感心します。

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赤福の「赤福氷」も賞味しました。抹茶かき氷の中に赤福が分離埋設(?)されていて、とても美味。500円なり。

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とあるお店で「招き猫」を発見。お店の人によると、右手(右脚)を挙げている猫は金運を、左手(左脚)を挙げている猫は人を招くとの由。どちらを買うか妻と相談したんですが、なかなか決まらない。塾って上記のどちらも大切ですからね。結局、人もお金も両方招いていただこうという厚かましい優柔不断パワーを発揮して(笑)、両方を購入しました。一体300円、合計600円なり。

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ということで、現在、当塾の電話機横には招き猫ブラザーズ(シスターズ?)が鎮座ましましています。入塾申込のお電話をお待ち致しておりますニャン。