「美肌」という言葉

宣伝などでたまに耳にする「美肌」という言葉、すっかり市民権を得ている感があります。

しかし、「びはだ」という読み、どうも座りが悪いように思えてなりません。

「び」は音読み「はだ」は訓読みなので、いわゆる「重箱読み」というやつです。この点が少しひっかかる原因の一つです。確かに、「番組」「団子」など、重箱読みの熟語は色々ありますが、やはり上が音読みなら下も音読みでいきたいところです。両方音読みだと「びき」ということになります。

国語辞典を見てみると「びはだ」はしっかり収録されています。広辞苑、大辞林、辞林21、明鏡国語辞典、学研国語大辞典、岩波国語辞典など、いずれを見ても収録されているので、おかしな言葉ではなさそうです。

ただ、「びき」を収録している辞書も結構あるんですよね。上記の辞書の中では、大辞林、辞林21、学研国語大辞典がそうです。

「びき」だと、商品アピールの力に欠けるんでしょうかね。

あと、屁理屈かもしれませんが、「び」「だ」という濁音の存在も気になります。濁音が入るとどうしても「美しさ」「しなやかさ」に欠けるイメージがあります。化粧品や美容グッズの宣伝で「びはだ」「びはだ」と連発されても、あまりキレイになれそうにないと感じるのは私だけでしょうか。

まぁ、私自身「美肌」とは何の関係もないむくつけき男なので、化粧品会社も「お前には言われたくない」というところでしょうが。