皆既月食と理科の授業

本日(2011.06.16)は皆既月食が見られる日なんですが、大阪は雨模様。興味のある人には残念なお天気です。

以前、誰かのエッセイを読んでいて印象に残った話があります。筆者は確か学者だったように思います。

小学生の娘さんが学校の理科の授業で「皆既月食」の話を聞いてきた。学校の先生いわく、「皆さん、今日は皆既月食があります。ラッキーなことに、今晩はたまたま満月です。皆既月食の日が、三日月や新月の日じゃなくてよかったですね。お天気も良いですし、みなさんは何て幸運なんでしょう。ぜひ、おうちの方と一緒に皆既月食を見ましょう。」

娘から皆既月食を見ようと誘われた筆者は、その話を聞いてあきれ果てるとともに、激怒します(笑)。

なぜなら、皆既月食は満月の時にしか起こりえないからです。三日月や新月の日に、皆既月食が起こるなんてことはありえません。

「え?そうだったの?」という方は、下記のウェブサイトをご覧いただければよろしいかと(特に「月食が起きるとき」の図をご覧あれ)。

神奈川工科大学厚木市子ども科学館 月食ってなに?

筆者の主張は、この程度の知識しかない先生が、教壇に立ってよいのか?日本は今後、理系的能力のある学生を育ててゆかねばならないのに、それを阻害してどうする? というようなものだったように記憶しています。

「学校で教わることはすべて真実だ」と考えるほど、子供はナイーブではないと思いますので、私の場合、そこまで憤慨はしませんけれど……。

ただ、教える立場にある以上、自分も勉強し続けないといけないという考えには賛同します。