とある育児書について

先日、大型書店に行き、話題書・新刊書のコーナーを見ると、某保育園の園長が書いた書籍が平積みになっていました。

仕事が仕事ですし、自分自身も幼稚園児を抱える父親ですから、教育関連の話題書があれば、とりあえず手には取ってみます。そして、そのくだらなさに失笑するというのが大抵のパターン(失礼なヤツですね)。

しかし、先日見かけたこの某保育園園長の書いている書は、失笑を通り越して、怒りすら感じさせる本でした。

園長曰く、「3歳を越えた子供を抱きしめてはいけない」「ズルをしても勝つことを教えろ」。

私と息子に喧嘩を売っているんですか?(笑)

何の根拠もないトンデモ本なので、ギャグとして受け取られているのかと思いきや、保育園がテレビ番組で取り上げられたとかで、話題沸騰中との由。帰宅後、YouTubeなどで検索してみると、ありましたありました。スポンサーの息がかかりまくった番組が(笑)。

しばらく見て馬鹿らしくなったので全部は見ていませんが、競争競争で子供を煽ることに主眼が置かれていて、胸糞悪いことこの上ない。これって、子供の成長を願っているんじゃなくて、親の妙な自尊心をくすぐるビジネスだ。しかし、こういう方針に賛同する親も多数いるらしく、私の心胆を寒からしめます。

私も人生の色んな局面で「競争」という側面があることを否定しません。入試・受験というのもその一つですしね。でも、愛情を受けたり与えたりする力や社会性を身に付ける前に、競争社会に放り込んでどうするんですか。猿回しの猿を量産してしまうだけじゃないんですかね。

この教育方法で育った子供たちがその後どうなったのか、という話に全く触れられていない点で、全然信頼性のない方法だというのが自明なんですが(早期教育全般における話でもある)、どうしてこう簡単に乗せられてしまう人がいるんでしょうか。

書店で見かけたのとは別の本ですが、同一著者の書籍をアマゾンで見てみると、私とよく似た感想を持っていらっしゃる方(星1~2を付けておられる方)が多いようで一安心。私は、息子に某エモンみたいにはなって欲しくありません。

ブログに書けるのはここぐらいまでかな(笑)。

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