子供の成長は時計の時針によく似ている

時計を見て息子が私に言います。

「人間には、時計の短い針は、動いてるのが見えへんねんで。」

人間の目には、秒針の動き(かろうじて分針の動き)は見えるけれど、時針は動いているようには見えない、ということが言いたいようです。幼稚園かどこかで聞いてきたんでしょうか。

「そうやな。でも、動いていないように見えて、本当は動いてるねんで。」


「子供の成長って、時計の時針によく似ている」と思うことがあります。

塾でも、一回の授業で生徒に大きな成長が見えるということは、あまりありません。少し新しい知識を身に付け、少し理解を深める。その程度にしか見えないわけです。

しかし、半年から一年程度のスパンで見ると、生徒たちは確実に成長しています。

国語の記述問題に手も足も出なかった生徒が、まがりなりにも筋の通った解答を書いてくる。

コンパスで上手く円が描けず、半泣きになっていた生徒が、スイスイと作図している。

漢字がなかなか覚えられず、何度も書き直しをさせられていた生徒が、漢字テストで満点を取っている。

こうした場面を見ると、「知らないうちに成長したなぁ!」と思い、少し感激してしまいます。あまり大げさに伝えると生徒も恥ずかしいでしょうから、ボソッと言うだけなんですけどね(笑)。

「知らないうちに」と言うのは、塾としてはやや無責任に聞こえるかもしれませんが、正直な感想です。

教えている内容が分かってもらえないときは、こちらも理解してもらうべく、一生懸命努力はするんですが、正直、時間内で理解してもらえない場合があります。そんなとき、あまり焦っても仕方がないんですね。こちらで出来ることはした上で、とりあえず待ってみるわけです。

で、時間をおいてもう一度やってみると、スラッと出来るようになっていることが多々あります。

子供の成長は、時計の時針のようなもの。すぐに進歩が見えなくても、じっくり待っていると、思わぬ成長を遂げていることがあるんですね。

仕事柄、日々そういう場に立ち会わせてもらっている訳で、有り難いことだと思います。